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38話 パーティー結成配信3

「あ、そうだ。 このダンジョンなんですけどたそがむむむむ」

「名前は知ってたけど私も初めて! たそがむむむむむ」


「はーい、柚希先輩お口チャックですよー」

「ひなたさんもっ……!」


【草】

【ロリとロリがうっかり言おうとしてたな】

【ダメよ2人とも、こんなかわいい子たちだけのパーティーの場所知らせるだなんて】

【捕まっても良いから女の子に手ぇ出したい、悪ーい男たちが居るからな】


【女子の配信はそれがなぁ……】

【しゃあない】

【現地で会ったりした相手はしょうがないけどさぁ……】

【定点観測とかならともかくセルフ開示は草】


「……追っかけとかまだ怖いので名前は伏せますけど! 良いですね柚希先輩! ひなたさん! ……こほんっ、私たちは、ある初心者用ダンジョンに来てます!」


「ええ、心得のある光宮さんの」

「あーやーさーん?」

「……理央さんの紹介で」

「そうです!」


【かわいい】

【かわいい】

【そんなやり取りしながらお口チャックなロリたち】

【そらそうよ】

【危なっかしいロリたちだもんな】


なんでも、学生……特に女の子が居るときは、個人情報を徹底的に隠さなきゃ行けないらしい。


だからダンジョン名とかもダメなんだって。

そういやそんなこと、顔合わせのときに聞いた気がする。


「………………………………」


で、僕のお口は光宮さんから思いっ切り両手で塞がれちゃってる。


「………………………………」


隣を見たら、ひなたさんも夢月さんに塞がれてる。


「………………………………」

「………………………………」


僕たちは、深くうなずき合った。


【かわいい】

【ロリ同士が通じている】

【やっぱユズちゃん、中学生以下でしょ……】

【これで高校生は無理でしょ……】

【だって完全に小学生のひなたちゃんと同じだし……】

【ほぼ同じだし……】


【と、飛び級してるとか……?】

【それだ】

【勉強ができるのとこういうのとは違うもんな!】

【なるほど】

【あまりにも幼すぎるもんな  見た目も行動も】

【ああ……】


「むむむむむむ!!」

「先輩ダメですよー、個人情報ですよー」


【草】

【異議を唱えたいらしいユズちゃん】

【それも許されないユズちゃん】


うぅ……男なのはしょうがないけども、せめて年齢だけは……!


何さ、小学生って!

僕は高校生だぞ!


【元気っ子ロリと天然合法ロリとおどおどおっぱ、お姉さんだけだったら、ここまでスムーズな自己紹介じゃなかったよな……】


【絶対グダってたな……】

【分かる】

【それもそれで大変に初々しくてよろしいけど】

【このメンバーだといつまでものんびりしそうでな】

【それも魅力にはなりそうだが、これはこれで】


【理央ちゃんが入ってくれて良かったなぁ】

【それな】

【なんか場慣れしてるしな】

【これで派手にしてたらギャルだもんな】


【俺たちに優しいギャルだって!?】

【なるほど、ギャル枠か……】

【それも気配りのできる系の】

【それでいて俺たちが苦手じゃない系の】

【やだこのコメント欄、ばかばっか】

【女の子の配信画面なんてこんなもんだ】


【まぁ初心者パーティーのぐだぐだが良いってのもあるけど】

【まぁな、ゲートから、コメントに助けをもらいつつの案内とかも良いけど、それだけで1日が終わっちゃいそうだし】


【ユズちゃんたちだけだと……なぁ?】

【ああ……】

【あんまりにも不安すぎるから……】

【肝心のユズちゃんが天然ちゃんだから……】

【誰にも話しかけられないと、すぐにそのへんとかお空とか見ちゃってるもんな……】


「それにしても、ダンジョンの名前って独特ですよねぇ」


「ぷはっ……私の乗換駅から近いし、名前だけは知ってた!」

「ぷはっ。 僕たち、ここから遠いから全然知らなかったなぁ」


「私もです……みんな似たような名前で難しいのですよね……」

「ダンジョンのネーミングは慣れですからねぇ。 慣れるとなんとなくどんなダンジョンか分かってきますよ?」


なんだか近づいて来たひなたさんと、おまんじゅうをもふもふ。

傷つき合った僕たちは、おまんじゅうに慰めてもらうんだ。


「もふもふー」

「もふもふー」


「きゅ、きゅひぃ…………………………!」


人形とか動物って癒やされるよね。

分かる分かる。


「けどさすがは都会だよねー。 あんなにたくさん装備とかゲート前に売ってたもん」

「そうなのですか?」


「あー、僕たちは田舎の方なので……あっちは品ぞろえとかも……ね? 理央ちゃん」

「ですねぇ……初心者用ダンジョンが数個ですし」


【ああ……】

【そういやあの定点実況のときも、店とか……】

【ぶっちゃけしょぼかったもんなぁ】

【まぁ田舎なんてそんなもんよ】

【初心者用ダンジョンもな】

【初心者用ダンジョンでも、でかい駅前で人が多いとそこそこなんだが……】

【資本主義の厳しさよ】


「でも、あの値札とか間違ってなかった……? その、防具で何千万とか……」


高そうなお店の武器とか防具。


どれもかっこいいから見てて癒やされたし、それを着て戦ってる僕を想像したら嬉しくなったけど……「いつか買おうかな」って思って値札を見てびっくりしたっけ。


「そうだよねぇ、ちょーっと高いよねぇ」


「……ちょっとという金額ではありませんでしたが……中級者になれると、手が届かないというわけではなさそうですし」


「じゃ、私たちの目標は中級者になるってことにしません? それまでで……まぁ早くて1年、普通なら……3年ってとこでちょうど良い気がしますし。 どうです? 柚希先輩」


「ん、良いと思う。 まぁ中級者になっちゃえばフツーにダンジョン潜りでも暮らせるくらいにはなるって言うし……そこから先は、またみんなで考えたら良いもんね」

「きゅひぃ……!」


「とりあえずの目標があると、身が引き締まりますね」

「楽しみー!」

「きゅひぃ……!」


なんか……こういうのって良いよね。


みんなでダンジョンとか、その先の目標とかを決めるのって。

僕、こういうのにずっと憧れてたんだ。


【尊い……】

【ああ、初心者たちの初々しい会話よ……】

【俺たちが忘れていた原点……】


【ついでにさ?  理央ちゃんにだけ普通に話してるユズちゃんかわいすぎない?】

【それな】

【ひなたちゃんとあやちゃんにはちょっとおどおどなのに、理央ちゃんになるとほっとしてタメだもんな】

【これが……これが、幼なじみのパワー……!】


【でも……初心者用ダンジョン前で数千万……?】

【んな店ってあんまなくない?】

【いや、歩く距離に上位のダンジョンがあるんならあるいは】

【そういやそっか】

【ちょっと変だが、まぁ乗換駅とかなら……?】

【近いダンジョン同士っていろいろ連携してるからな】


【そのせいで名前とか似てて、間違えそうになるんだよねぇ……】

【地名とかのせいで、変えたくても変えられないって言う事情がねぇ……】

【ま、まあ、明らかに間違えてるんだったら守衛さんが何か言ってくれてるはずだし……】

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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