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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
8章 「ユズワールド」脱出と、新顔2匹/人と

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249話 【速報・おしがま配信へ移行】

「ねぇエリーさん」

「はい……」


「もう夜なんだけど」

「はい……」


「なんで戻らないの?」

「……さぁ……?」


「なんでエリーさんが分からないの?」

「……ごめんなさい……」


時刻は――ダンジョンはいつでも薄暗いから分からないけども、きっと夜。


お風呂入りたい時間になってきているんだ。


【草】

【草】

【ユズちゃんダメでしょ! エリーちゃん困らせちゃ!】

【パワハラ良くない!】

【草】


【けどほんとなんで戻らないんだ】

【あ、親衛隊たちが「そろそろおトイレマズい」だって】

【それはやばいな】


【女の子は良いけど男のおしがまなんて見たくないよな】

【見たいけど?】

【えぇ……】

【いや、男の方が楽だろ……最悪端っこ行ってすりゃ良いんだから】


【男子さいてー】

【草】

【いや、これ、けっこう冗談じゃないような……】

【普通のダンジョン攻略なら隠れてできる場所があるからまだ良いんだ……けど……】

【ここはワンフロアだもんなぁ】

【しかも今は全員配信されてるし】


【はよ】

【早く】

【まだ?】

【えぇ……】

【草】


「家のトイレも、お水流れないものねぇ……困ったわぁ」


「……柚希先輩の前で……漏らしたら…………ごくっ……」


「理央ちゃん? いきなりそれはレベルが高いからゆずが引いちゃうわよぉ? あと、拭くお水も貴重なのよぉ?」


「幼稚園のとき漏らしちゃって泣いてお世話してもらいましたもん!!」

「それは子供だからであって、その歳でやらかしたらまずいわよぉ?」


「大丈夫です!!」

「理央ちゃんとゆずは大丈夫でも、他の人が困るわよぉ……?」


【草】

【理央様! 目覚めかけてる理央様!!】

【それはそれで……】

【いいよな……】

【見たい】

【1プレイにつき1万投げ銭するぞ!!】

【草】


ダンジョンの中だから薄暗いままだけども、みんなの時計ではもう夕方。


とりあえずで薄いお茶みんなで飲んで、ほわーってしてたけども「トイレ行きたいなー」って気が付いたとたんにほわーってできなくなった。


で、エリーさんが言うには、結構すぐにダンジョン化が解けて家の敷地ごと元に戻る。


だから、みんなも我慢して庭にぎゅうぎゅう詰めになってるし、露出の高い人たちは屋根の上とかベランダとか狭い場所でガマンしてくれてて。


これ以上のスペースが無いから、ワイバーンさんたちにはお母さんのペットも抱えて真上を飛んでてもらってるんだけども。


それからもう何十分。


みんなで話してて、だんだん「あれ?」ってなってきたんだ。


ほら、家の敷地の上空ではワイバーンさんたちもサキュバスさんたちもばっばっさと、……あれ?


これ、モンスターさんと魔族さんたちの方が負担大きくない?


「エリーさん」


「いえ、こんなはずでは……視聴者様方、他のダンジョン化はいかがですか?」


【国内の9割方が解消されたな】

【救助に潜ってた人たちも無事】

【これで安心だな】

【でも……】


【あとは山奥とかのでっかいダンジョン化のと……】

【ユズちゃんちだけだな……】

【おかげでダンジョン協会の人たちも、機動隊さんたちも軍さんたちもユズちゃんちの周囲に群がっててな……】


【普段は通学時の学生くらいしか見当たらないド田舎がとんでもない人だかりに】

【警察から軍隊からテレビ局から野次馬から】

【配信者からよく分からないグッズ売り始めたやつらやら】

【ユニコーンの眷属っぽいのもわんさか……】

【草】


【まぁ、これだけ魔族居るんだし】

【話を聞くに、今すぐどうこうする予定はないらしいからなぁ】

【この配信で、敵意が無くってユズちゃんの言うこと聞くのは分かってるし……】


【……だったんだけど……】

【人の住むエリアでは、ここだけダンジョン化解けてないからなぁ……】

【草】

【ああ! 魔族に対する警戒が!】

【しゃあない、状況が状況だもん】


「みんなの情報はどうですか?」


「他の場所はほぼ解消だそうですので……やはり、ここに何かしらの異常が起きているのかと……」


どうやらエリーさんでも分からないらしい。


「……ダンジョン化は多量の魔力が押し寄せての魔界化が、何かしらの力によりねじ曲げられて形成されるもののはず……実際、ここまではワタシの知識と比較しても合っているわけですし、魔力の流れも……」


ぶつぶつと難しそうなことを言い始めてる彼女。


「そういえばお母さん、具合は? 横にならなくて大丈夫?」

「それがね、昨日からずーっとへっちゃらなのよ」


「確かに顔色も良いし、さっきまで保存用の水使ってお茶とか沸かして配ってたもんね……」

「だって、すぐ戻れるって聞いたから……」


「そのせいでみんなトイレに行きたくなってるよ?」

「だって、すぐ戻れるって聞いたもの!」


ぷんすか始まるお母さん。


お母さんも理央ちゃんも卑怯だよね。

困ったら怒るか泣くかするんだもん。


【草】

【ユズねぇかわいい】

【ユズねぇユズねぇ、理央様みたいになってるなってる】

【草】


「――お待ちください。 確かユズ様のお――姉様は、お体が」


「え? ええ、この10年ほどゆずに介護されてたわぁ?」


「確かおまんじゅう連れ帰った日から元気だよね。 今回巻き込まれる前は寝込んでたけど」

「そうねぇ。 なんだか、すーっと楽になったのよぉ」


「………………………………」


【?】

【なんだなんだ】

【エリーちゃんが真剣】

【けど関係あるか?】

【さぁ?】

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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