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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
8章 「ユズワールド」脱出と、新顔2匹/人と

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234話 エリーさんと、みんな

綺麗な宝石。


僕はそれを、彼女へ差し出す。


「ほら、エリーさん」

「いえ、でも……」


「エリーさんだけじゃなくて、周りの人たちのもなんでしょ?」

「いえ、ですからワタシたちは魔族……」


さっきの理央ちゃんみたいにスライディングしてきたけども、理央ちゃんみたいには慣れてないらしく、長くて綺麗な金髪をぶわっと地面に広げてて。


さっきおまんじゅうにぺってさせようとしたのがよっぽど怖かったのか、綺麗な顔なのに汗かいてて、綺麗な――ちょうどこの宝石、コアと同じ色の真っ赤な瞳がうるんでて。


……なんで理央ちゃんが前にお風呂に突撃して来たときに着てたみたいな、限りなく紐に近い水着――「スリングショットです!!」って言ってたっけ――着てるのかとかは……趣味としてそっとしといて。


「そんなに必死になるほど、大切なんですよね」

「……それは……しかし……」


「エリーさん」


彼女へしゃがむと――どこか理央ちゃんの印象のある、服装に比べると幼い顔が、きょとんとして僕へ真っ直ぐ向けられて。


「――そこまでして僕たちに安心させようとする人が、悪い人のはずがないですから」


「………………………………」


「ゆずきちゃんがそう言ってるからひなたも信じるよー」

「……他ならぬ、柚希さんが信じてますものね……私もです」


「ほーら、立ってくださいエリーさん。 うちのゆずったら、1回決めたら私の言うことでも聞かないんですから」


「………………………………」


僕が渡したコアを抱きしめてる彼女が、お母さんにそっと起こされる。


「……ま、テイマーな柚希さんがそう言うんだし。 たとえ裏切るとしても、柚希さんを悲しませるようなことはしない……か」

「優さんまで!?」


剣先を下ろした優さんが、歩いてくる。


「……~~あーもうっ! あとでいろいろ教えてもらいますからね!!」


と思ったら、距離取ってた理央ちゃんも。


【悲報・全員、ユズちゃんに説得された】

【ま、まあ、マスコットがダダこねたらしょうがないよね】

【そうそう、パーティーのかわいい担当のわがままだしな】

【強制イベントだからね】

【草】


【ユズちゃんの評価が】

【まぁ、そうなるな……】

【でも、大丈夫なの?】

【まぁ大丈夫なんだろ、感覚派のユズちゃんなんだから】


【ユズちゃんを手に入れたいって理由で襲撃してきたあの魔族なんだろ? じゃあ、ユズちゃんに嫌われることはしないはずだしな】


【だよな】

【あとさ  こんなにえっちな人が悪いはずがないもん!】

【だよな!!!】

【エロは正義だもんな!】

【えぇ……】

【草】


【大丈夫? 美人局とかに引っかからない??】

【結婚詐欺とか遭いそう】

【あのな  美男美女とかな  信用しちゃダメだぞ】

【根こそぎ持ってかれるんだぞ……気をつけろよ】

【草】


【一気に信用ががた落ちしてて草】

【ユ、ユズちゃん信じたげようよ……】


「………………………………」


ぽかん。


そうとしか表現できない表情をしているエリーさん。


「それで?」


「……え」


理央ちゃんが、ご機嫌ななめでエリーさんに話しかける。


「ここから、どうすればいいんですか?」

「え……えっと」


「……貴女たちサキュバスが、ワイバーンたちへのバフをかけているのですよね? そして、私たちも召喚した」

「え、ええ……」


教官さんも……何だか怖い顔だけど、ため息吐きながら武器を納めつつ歩いてきてる。


「ひなたたちも呼んでくれたんだよね!」

「あとはテイムモンスターたちに、上に居た皆さんも」


「………………………………」


「……綺麗なお髪が砂まみれですよ」

「ふとももとかおなかも! わー、すべすべー」


あやさんとひなたちゃんが、彼女の汚れをぺちぺちとはたく。


「………………………………」


「エリーさん」


お母さんが、僕の両肩に手を載せる。


「うちのユズのこと。 よろしく、お願いしますね?」


「………………………………」


エリーさんは、まだまだぽかんとしてて。


【優しい世界】

【まぶしすぎる】

【ああ……】

【しょうがないよな、ユズちゃんだもんな】

【そうだよな、人を疑わないで信じるタイプだもんな】


【だからテイマーなんだもんな】

【だからちょうちょなんだもんな】

【いや、それは違う】

【それは種族名だから……】

【草】


「………………………………」


きょろきょろ。


彼女は、金色の髪の毛を――腰までってすごい長さのそれを振り回しながら、僕たちの顔をひとりずつ見てきて。


【もしかして:痴女、本気でびっくり】

【だろうなぁ】

【ここまで疑いも悪意もゼロの人間も珍しいもんな】


【ユズちゃん以外の反応が正常なんだしな】

【でもユズちゃん関係だからね】

【そうだよな】


【ここまでは想像できなかっただろ? 魔族よ】

【純真すぎる人間って存在するんだよ】

【人間かは怪しいけどね】

【ちょうちょになってるもんね】


【やっぱり人間の血は……良くて半分だよね……】

【ユズねぇと一緒で、半分くらいは人間の血が入ってるん……じゃないかなぁ……】

【悪意がなさそうだし、やっぱメインは妖精さんとかじゃないかなぁ、ユズちゃん……】

【草】

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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[一言] ユズちゃんの羽が羽毛だったら天使っていわれてそう
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