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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
5章 戦いの前の休息

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146話 お酒は変な匂い

「私たちみたいにレベルがある程度あると、アルコール耐性もつくらしいので……だから、思ったよりは酔えないかもですけど」


「レベルが0から1になったときに。 さらには上がるほどに」って、お酒の缶を持ちながら教えてくれる光宮さん。


なぜか僕に向けて、熱心に。


……もう。


悪いことには聡いんだから……田中君と同じでさ。


「思いついてから調べましたもん! ちゃんと問い合わせしましたもん!! 配信でも良いって言ってましたもん!」


ふんすっと得意げな光宮さん。


……顔も赤いし、やっぱここに来てからこっそり1人で先に試したんじゃないの……?


お酒の匂いは……元気なときのお母さんほどにはしないけどさ。


【草】

【もんもんかわいい理央様】

【ほんと気配りできるよね】

【良い子だよね】

【ただユズちゃん一筋なのが……】


【何か問題でも?】

【いや……かなりの音量にも耐えるはずの配信用マイクがぶっ壊れる声量で、WSSを世界の中心で叫ぶのはちょっと……】

【草】

【ああ、それは確かになぁ……】


【それが良いんじゃないか!! 末裔が怒るぞ!!】

【草】

【ま、まあ、愛だから……】

【それだけ百合度が高いということですわ!】

【お嬢様方も参戦か……】

【百合度……斬新な概念だな……】


「はい、柚希先輩の。 柚希先輩が好きなジュースの味のやつです!」


「……すんすん。 すんすん……」


ひんやりと冷たくって、水滴が手に張り付いてくる缶。

その、開けられたプルタブを嗅いでみる。


……あー、お母さんがお酒飲んだ後の匂いだ。


なら嫌いな匂いじゃない気がする。


多分だけども、お母さんがこの前飲んでたやつと同じだ。

お母さんから聞いたのかもね、これなら飲みやすいって。


「すん……すん?」


けども……やっぱり変な匂い。


お酒って、何でこんな匂いするんだろ。


「すん……すんっ」


けど、なんだかクセになる気がする。

不思議な匂い。


「きゅぴぃぃぃ……!」

「ぴぴぴぴ……!」


【かわいい】

【かわいい】

【なにこのかわいいいきもの】

【ユズちゃんっていうの】

【いつもの】


【あの、ユニコーンたちが】

【言うな……セミスタイルのことは……】

【草】

【本当、地面で小刻みに振動してるもんなぁ……】


【あ、微妙に位置がずれてる】

【え!? 振動で移動を!?】

【草】

【やめて、おなかいたい】

【まーたユズちゃんのせいで雰囲気が……】


【でも、ユズちゃんがおしゃけか……】

【楽しみだな】

【こんなロリっ子がお酒を……ふぅ】

【分かるぞ】


【……理央ちゃんが、ひなたちゃんは子供だからダメで、ユズちゃんならOKって  つまり……マジで16歳↑?】


【あっ】

【!?】

【合法ロリか……ひらめいた】

【通報した】

【ここへ来てユズちゃんの年齢が】

【いやいや、ないでしょ……ないでしょ?】


「……くぴっ」


【●REC】

【びびりながらおしゃけ口にしたユズちゃん】

【かわいい】

【両手でおずおず缶を持って、唇すぼめてるのがまた……】

【ああ……】

【何とは言わないが……】


【これがユズちゃんの初体験か……】

【文字どおりの意味でな……】


【¥100000】


【!?】

【ひぇっ】

【あいかわらずこの配信やべーな】

【まぁ、女神様フォロワーっていうおかしなのも来てるしなぁ】


【<URL>】

【しっしっ】

【あー、ユズちゃんが男の娘って言いふらしてる頭おかしいの】

【そんなわけないだろ、このユズちゃんが】

【そうだそうだ】


【……なぁ、思ったんだけどさ  ユズちゃん、寝起きとかやべーんじゃ……】

【あっ】

【理央様と魔族を滅した寝起きのアレが……】

【草】


【もしかして:まーたあんな感じに】

【いいぞ、むしろやってくれ】

【あのインパクトが女子3人に直撃するのか……】


【¥20000】

【¥5000】

【¥30000】


【お前ら……】

【紳士だからな、チップははずまねば】

【左様、げに美しきものを拝観した相応の対価よ】

【何かっこいいこと言ってるフリしてんだよ変態が】

【草】





「だぁいじょうぶぅー、あの人の家系も私の家系も、お酒には強いからぁー」


星野家、ダイニングルーム。


そこには……テーブルに杖を引っかけてはあるものの、2、3時間ならイスに座っていられる余裕はあるらしい柚希の母親が――柚希に何度も確認して購入した、一升瓶をでんと置きながらツッコミを入れている。


「そうよぉ、ゆずも私も低血圧で寝起きはダメだけどぉ、お酒は強いんだからぁ」


そんな彼女は、徳利に入った日本酒を傾け……柚希にも見せないような笑顔。


……なお。


その姿は、どう見ても中学3年から高校1年の女子であり――万が一にもその場面を見られたら、未成年の飲酒として警察を呼ばれるもの。


かつて元気だったころ、飲み屋に居るだけでいちいち警察を呼ばれていた彼女は――とても、嬉しそうだった。


「……あ、でも。 飲みすぎはダメよぉ」


少し顔の赤らんでいる彼女は、聞いている相手も居ないのに配信画面へ話しかける。


「多分ゆずも、私と同じように……人の倍くらい飲むと、思わず。 ……さすがに無いわよね? そんなことは」

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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