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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
5章 戦いの前の休息

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145話 お酒

「え゛っ。 お酒……?」


「はい! なんでも今って、ダンジョンの外でもダンジョンの中の法律を適用してるから、武器の携帯が許可されてるってことらしいので! その論理で行くと、お酒も買えるんじゃないかって! 実際、買えました! 合法です!」


とんっ。


なぜか落ち込んで、それからちょっとして復活した光宮さんが……なーんかこそこそって買ってた気がしてた袋から、缶のお酒を取り出していく。


あ、でも、お母さんが好きな、度数が低くて飲みやすいっていうやつだ。


「ごきげんになれるジュースなのよー」っていつも言ってるし。


実際、ちょっとなら気付けになるから止めさせられないんだけどね。


お母さんみたいに、ベッドから起き上がるのも厳しい人にとっては、お酒はお薬なんだって。


でも酔うと、お母さん……べたべたくっついてくるし、やたら僕の体触ってくるからちょっと怖いんだけどね……。


なんていうか、昔。


まだ仲が良かったころのお父さんが「柚希。 女は怖いからな……気をつけろよ」って言ってたのを思い出す感じ。


普段は思い出しただけでむかむかするのに、なんだかあの場面のお父さんだけは許せちゃうんだ。


なんでだろうね。


男としての共感かな?


その次の日のお父さんは、いつもなんかげっそりしてたし。


「だから、ひなたちゃん以外はお酒解禁です! お酒です!!」


【ガタタッ!】

【え? まじ?】


【……マジだ。 調べてみたら、確かに今の特例法が発動されてる期間は「全てにおいてダンジョン内の法律が最優先される」だってよ】


【ダンジョン内の法律って……】

【あー、16歳以上なら成人扱いのアレかぁ】

【……ってことは、高校生……いや、中学生からアルコールOK?】

【だな】

【実際理央様たちで買えたっぽいし、お店とかには通達済みなのかな】


【まぁダンジョン内なら気付けで酒使うことあるしな】

【治癒魔法使えないパーティーなら、応急処置としてお酒で消毒するし……】

【確かにゲート内なら16にさえなってればアルコールも買えるしなぁ……】


【でも、マジで外で買えるの? 理央様みたいな、完全JKで?】

【どうだろう、大人に買ってもらったんじゃ?】

【けどさ、こんなこと思いつくやついる??】

【居るだろ  理央様っていうんだ】

【理央様……!!】


【さすがは百合の申し子……ユズちゃんを堕とすためなら何でもやる女……!】

【なお全敗の模様】

【なお十数年の戦いで1度も勝利したことはない模様】


【なんでもやってるのに、なにもかも失敗してるかわいそうな理央様……】

【でも絶対に諦めない理央様……】

【ぶわっ】

【かわいそう】

【ガチでかわいそう】

【そろそろ報われても良いんだよ、理央様……】


「……お酒、ですか。 私を含めて、みなさん未成年ですし……体に、悪いのでは……?」


「法律的には問題ありませんし、私たち、レベルのおかげで普通の人よりいろいろと頑丈だそうです! ちょっとなら大丈夫なはずです! だから吞みましょう!」


「……コメント欄からご指摘をいただきましたけど……法的には、確かにそのようですね。 ……確かに、私もお酒の強さとか知っておかないと……」


あいかわらずにくっついてるあやさんが、調べた画面を見せてくれる。


……こういうのには目ざといんだから、光宮さんは。


「むー、ひなたもひなたもー!」


「いや、さすがにひなたちゃんは幼すぎて……」

「そうですよね、いくらなんでも……」

「えー!? 4姉妹なのにー!?」


「そんなひなたちゃんには……これ!」


ことっ。


4本目に、ちょっとだけ違う缶が置かれる。


「子供でも飲めるっていうやつ! ちょーっとだけアルコール入ってるけど、まぁお正月のアレみたいな感じで!」


「……お酒じゃない」

「法律上はお酒じゃないけど、アルコール、完全にゼロじゃないから! でも法律上は0っていう不思議なやつ! 実質お酒みたいなものよ!」


「……じゃあそれでガマンする」


【かわいい】

【納得行ってなさそうで口元が】

【いじけかわいい】

【こういうところは小学生なひなたちゃん】

【ポニテがなくてもロリは健在だな!】


【しかし未成年飲酒配信か……こんなことになってなきゃ、実現しなかったな……】


【ああ……】

【まぁ、度数の低いの1缶だけなら……】

【家庭によっては普通に親が飲ませるとこもあるし……】

【今はリストバンドもあるし、万が一もなんとかなるしな】


【国ごとに違うからなぁ、法律とか】

【厳密なこと言ったら、神社でご祈祷してもらったときのお神酒とかも法律違反だし】

【まあ、あくまで目安よ  大人でも呑んじゃいけない人も居るし】

【1人1人体質も違うしな、だが念のために何かあったらすぐに救急車呼ぶんだぞ、理央様】


「分かってますって!」


しゅこっ。


片時もコメント欄から目を離さない光宮さんが缶を空けて、あやさんに、ひなたちゃんに……僕に、そして彼女の手元に、お酒を配る。


「あ、ちゃーんとみんなの親御さんには連絡しときましたから! ここに来たときに! 事情話したら、1缶だけならって!」


「お母様が?」

「うん、まぁひなたちゃんのは普通の状態でも飲んじゃって大丈夫なやつだし!」


「……そうですね。 私も、いずれ飲み会などで口にする機会があるでしょうから、強さは知っておかないとって思っていましたし……」


ちらっ。


「?」


「……みなさんとなら、安心して酔えますから……」


【!?】

【おい、今あやちゃん】

【ああ……】

【ユズちゃん見てからお酒を手に!】

【やはりあやちゃんのお目当ても……】

【百合の塔が……百合の塔が、3本建っている……】


「そうです! 特に女の人は、自分の強さ知っとかないとです! 飲みましょう!」


普段の倍くらい、やたらと元気な光宮さん。


……もう飲んでない?


本当に?


君、こっそり来る途中にお試しとかしてないよね??


信じて良い?

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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