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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
4章 初心者ダンジョン卒業、中級者ダンジョンへ

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103話 怒られて恥ずかしくて、月岡さんが気になって

「きゅい! きゅい!」

「ぴぎっぴぎっ!」


「もー! ごめんってばぁー!」


「……これ、何があったんですか……?」

「その……柚希さんが、揺れが収まったと思って立ち上がってしまったところに……」


あいかわらずに頭の上でげしげししてくるおまんじゅう、髪の毛をぐいぐい引っ張ってくるチョコ。


すっごく心配してる気持ちが届いてくるけど……結構痛いんだってば。


「ちょうど大きめの岩が俺たちの上に……いや、柚希さんが立ち上がって、スライム……だっけ?が守ってくれたおかげで岩が砕けたから、俺もケガせずに済んだんだけどね……」


「え、ええ……こんなに大きな岩……いくら中級者の月岡さんでも……」


【モンスターたちに怒られ続けるユズちゃん】

【涙目でかわいい】

【結果的にはユズちゃんの行動が正解、でも怒るしかないからなぁ】

【でもやっぱでけぇな、岩】

【50センチとかないか?】

【今は砕けてるけど、もっと大きそうだぞ】


【こんなの降ってくるんだ……ダンジョンの更新ってこぇぇな】

【というか運悪かったら *かべのなかにいる* になってたところだぞ?】

【生え替わり……ダンジョンの中身が総とっかえだからなぁ……】


【ひぇっ】

【リストバンドも、一応身体に異常が起きた瞬間に作動はするだろうけどさぁ……】

【死にはしないだろうけど怖すぎて】


土煙が収まったそこは、狭い通路になってた。


……ってのを落ち着いて話したいんだけども、僕の頭の上で2匹がお説教してるから集中できない。


【2人がすれ違える程度の広さな通路か】

【狭いな】

【モンスターも居ないか】

【岩が落ちてきたのは想定外だけど、予想よりは安全っぽい?】

【いや、ダンジョンの生え替わり……更新の期間はダンジョン内が不安定だって言うし】


【理央様ー! あと月岡ぁ! リストバンドで戻るよう言ってー!】

【月岡ァ!】


【お兄さんかわいそう】

【だって、ユズちゃんに上目遣いされてたんだぞ?】

【なんかユズちゃん、さっきからちらちら見てるんだ……】


【おのれ月岡ぁ! 今すぐ距離取れぇ!!】

【俺の手元にあるげろげろの始末も取れぇ!!】

【草】

【しょうがないよ、ユズちゃんの視聴者の大半はユニコーンの末裔だから……】


「ほーら、みんなと話すから柚希先輩へのお説教は後でねー。 ……ふぅ。 さて、どうしましょうか」

「あ、ありがと、理央ちゃん……」


頭をげしげし、髪の毛ぐいぐいから解放された僕は、ほっとひと息。


……光宮さんの手元のおまんじゅうは、まだ僕に向かって脚をしゅっしゅって突き出してる。


あと、チョコは……なんか波打ってる……だからごめんってば。


【まだ怒り足りない様子の2匹】

【おまんじゅう……もっと叱ってやってくれ……】

【ユニコーンはまだ分かるけど……スライムのは……何……?】

【さぁ……?】


「……モンスターさん、来ないみたい……?」

「廊下だから、巡回ルートじゃなければ来ない、でしたか……」


「念のため、そっち側はひなたさんに任せても良いかな。 俺はこっち側を」

「あ、はいっ」


「……でも俺は、今すぐにリストバンドで戻るべきだと思う。 さっきは手元すら見えなかったし、頭を守るので精いっぱいだったけど……」


月岡さんが、マントをばさっと……何あれかっこいい、僕もやりたい……しながら通り過ぎる。


「……すんっ」


……けど、さっきまでより濃い血の臭い。


それも、ケガとかしたときのじゃなくって、お母さんとかの……。


これ、月岡さん……まずいんじゃ?

あ、だからマントでさりげなく隠してるのかな。


「あの……」


「……駄目です。 まだ生え替わりの影響か、電波が不安定みたいで……」

「配信のコメントも、ちょっと止まったと思ったらだーっと流れて来ますもんね……」


「? リストバンド、また使えないの?」

「いえ、使えます。 使えますけど……電波状況が悪いと、変なとこに飛ばされたりして事故りやすいって……」


……まぁいっか、マントで隠せてるんなら。


みんなだって月岡さんのこと「男の人」って思ってるだろうし、「ハーレム築いてる」って視聴者さんたちも思ってるみたいだし……きっと、かっこつけてるとしか思われないよね。


……けど、マントってかっこいいよなぁ……いいなぁ。


僕、かっこよさとは無縁だから、せめてそういうのでなんとかならないかなぁ……。


【ああああああ】

【ああああああ】

【理央様! 理央様! あ、危険じゃないです】

【ある意味で危険です、ユズちゃんが】

【吊り橋効果……】


「……柚希先輩!」

「え? 何?」


月岡さんのマントが、肩のとこの防具から出てるのをぼんやり見てたら、頭にどさっとおまんじゅうを載せられる感覚に、光宮さんががしっと振り向かせてくる感覚。


「ちゃんと! 私たちの話! こっち見て! 聞いてください!」

「? うん、聞いてるよ? 脱出したいけどリストバンドが不安定だから困ってるんでしょ?」


「……そうです、分かれば良いんですっ」


ぷりぷりしながら、チョコも手渡してくる光宮さん。


……光宮さんって、こうやっていきなり怒ってくることあるんだ。

お母さんとか女子とかに相談しても、それは僕が悪いって言われるし……何でなの?


【きょとんとしている】

【やっぱりなんにも分かってないユズちゃん】

【ユズちゃん……君はそのままでいて……】

【ころっと行っちゃいそうな怖さがあるけど、それがユズちゃんのかわいさなんだよなぁ】

【まぁ、今回ので本当に危険ならシルバースライムが守ってくれるって分かったし】


【それ、男にニコポしちゃうのとか守ってくれる?】

【あああああ】

【どうして……どうしてあの子は……】

【やっぱり世の中※なんだ……】

【うう……】

【草】

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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