第7話 コメータアルマ
「今日はこれからみんなが生きていくためにも大事な授業だ。みんなにコメータアルマを配布する」
『キターー!』
コメータアルマとはペンのような形をした武器である。特殊な構造を成しており彗術を流し込むことで銃や刀へと変形する。人によって武器の形状は変わるが刀に変形させることができる人はほとんどいない。ほとんどの場合が銃に変形する。彗術の犯罪が増えたことにより自衛のために社会では一般人も武器を必要とした。日本では武器を扱わせても問題ないとされる15歳以上になると配布されることになっているのだ。
「配る前に注意点な。コメータアルマは自分を守るためにはとても大事なものだ。だがそれと同時に訓練や緊急事態時以外に使用すると重大な法律違反になる。くれぐれも気をつけろ」
みんなの手元にコメータアルマが行き届いた
「ああー俺銃だー」 「私もだー」
「銃の方が使いやすいぞ。刀はまた別の訓練が必要だからな」
「あ!赤咲君刀じゃんすげー!」 「さすがだなー」
赤咲蓮は有名な剣道一家の次男で入学試験の成績も上位に位置している
「まっ当然だよな!」
——銃も刀もどちらが上というわけではないんだけどな...物珍しさからそういうイメージがついてるのかもなぁ
「おい白凪さんも刀だぞ!」 「えつ嘘⁉すごーい」
——どこまでも九重さんと同じような道をたどるんだな
「俺だけだと思ったんだけどなー」
赤咲は目立ちたがり屋で白凪が刀だったことで自分の存在が薄くなり苛立ちを感じていた
「コメータアルマを使うときは常に彗力を流し込まなければならない。流し込む量を多くすればその分威力は大きくなる。これは覚えておけ。じゃあ今から10分後に第1訓練場で実際にコメータアルマを使うから準備ができたら向かえ」
『はい』
「いいか、まずは一気に水力を送り込むそうすることで変形する。まあさっきみんなできてたし大丈夫だとは思うが。銃のひとは彗力を送り込み横のゲージがたまれば弾を撃つことができる。刀の二人は後でまた説明するとしようか」
「そういえば先生は銃なんですか?」
「ああ、基本的にはそうだな」
ほとんどの生徒がコメータアルマの扱いに早く慣れようと躍起になっている中黒翔と赤咲、白凪の3人は特別講習をしていた
「刀だからと言って何か特別なことが必要とかそういうわけではないが一つだけしゅうとくするのが難しい技がある。それが斬撃を飛ばすことだ。刀はどうしても近距離戦になってしまう。そのため遠距離からでも攻撃ができるように斬撃を飛ばせるようになってるんだ」
「なるほどなぁさっさとやろうぜ!」
「まあそう焦るな、なぁ白凪?」
「そうですね」
——落ち着いてるなぁ
こうして1年7組の彗術の訓練が幕を開けた。これから過酷な訓練が始まることとなる