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変わらないフィクションと、変えいることのできない現実

回想シーンでございます。




 夕日のさす空を、これでもかと眺めることのできる、学校の屋上。

 俺の通う中学校では、珍しくも、屋上の出入りが許可されていた。

 だから、俺はそれを有効活用しようと思って、一人の女の子を読んでいた。


「…愛希、俺、愛希のことが好きだよ。ずっと前から。…だから、俺と付き合っ――」




「葉月、私と付き合ってください…!」




「っ!?」


俺が言おうとしていたことを遮ったのは、俺が告ろうとしていた相手からだった。

そして、俺より先に交際を要求してきた。


「葉月より早く言いたかったの」


 どうやらそうらしい。俺が驚いている顔を見て、愛希は笑いながらそう言った。


 だから、俺も告げる。




「…俺と付き合ってください」





「っ!」


 愛希の驚いた顔に、追い打ちをかける。


「返事をするのは、愛希のほうだよ。だって、愛希はまだ、俺のこと好きかどうかも言ってないじゃん」


「……そ、そうだね。や、やられたよ。……うん、じゃあ言うね。…………私も、好きだよ、葉月。ずっと前から。ううん、出会った時から。。…だから、よろしくお願いします」


「こちこそ」


 僕らは今日、付き合うことになりました。小学校一年生のころから始まった恋は、今、決着がつきました。いや、これからもっと俺たちは、お互いのことを好きになっていくだろう。そして、いつかは――











 ――どうして?どうして?…どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして




 どうして、こうなった?




   ☩ ☩ ☩




 ある夏の風が心地よい日。今日は、俺にとって、愛希との五十個目の思い出となるだろう。そう、今日は、愛希とのデートの日だ。そして、これから当分デートすることはないだろう。もう二人は、受験生である。二人はこれから勉強に集中するため、合格発表のひなでデートはしないと決めたのだ。

 もう何度か、愛希とはデートしている。だけど、この高揚感は、何度味はっても慣れる気がしない。どれほどまでに、俺の心は踊っている。

 今日は、とあるショッピングモールでの、映画デートである。


「葉月!あそこ、なんかいい感じのお店あるよ!行ってみよう!」


 そういって、愛希が指さしたのは、黒を基調とした、服屋さんだった。


「ねぇ、これどお、葉月」


「うん、似合ってる。なんかかっこかわいい」


「ふふ♪よかった。じゃあこれかおっかな。…あ、これもいい!」


 楽しそうに服を選ぶ愛希。それを見ているとこっちも楽しくなってくる。いや、愛希がいるだけで楽しい。

 そんな時間は早いもので、もうすでに、映画も見終わってしまって、俺たちは、ショッピングモールの中を出て、岐路に立とうとしていた。


「いやー、面白かったね!映画。あのラストは泣けたよ。まさか、ヒロインが居眠り運転のトラックに引かれるとは。予想だにしなかったよ」


「そうだね。俺もちょっと、涙出っちゃったよ」


 ほんとに、すごい面白かった。愛希が隣にいるというだけで、それが何倍にもまして。


「ほんとに?それにしてはあんまりめのと腫れてないけど」


 言いながら、愛希は俺の目の前に立つと、振り返って俺の顔を覗いてきた。


「そりゃ、愛希ほど泣いてないからね」


「そうかなぁ。…まあいいや。ども、葉月がいるだけで、全然違った。何倍も面白かった。ありがと、葉月」


 少し離れた前を歩く彼女は、この世界の光のような笑顔を向けた。まるで、今日が最後かのような言葉を言いながら。いや、俺は俺の思い違いかもしれない。だって――

 ちょうど、彼女が青信号を渡るときだった。



「…っ‼愛希危ない‼‼」



「…へ?」




 まるで、映画の世界にシンクロしてるように、道路の向こう側から、一台のトラックが走ってきた。




「…っっっ‼」






 声にならない叫びが、世界中に響いた。




   ☩ ☩ ☩




「――ごめん、ちょっと」


 そういって、俺は教室から出た。どこか変になった空気から、逃げ出した。否、それ自体が嫌だったのではない。原因は――、そう、二年前の夏のこと。とても大切で、掛け替えのない、俺の、恋人が、おくられた日を、思う出してしまったから。


 気分が悪くなってしまい、保健室に向かう。

 もう、何も考えられない。久しぶりに、鮮明に思い出したその思い出(ストーリー)は俺の頭を、心を次第に蝕んで行き、果てには、歩くことさえ、立っていることさえ、そして、覚醒していることさえ、許してはくれなかった。














楽しんでいただけたでしょうか。


今回はかなりひどかったですね。


多分これたらどんどん酷くなっていくと思いますが…。


もしよろしければ、ブックマークや評価のほう、よろしくお願いします。


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