*試食タイム① 07
●【No.007】●
ここでようやくラーメン・チャーハン・ギョウザの三種の神器皿が揃ったぞ!
さぁーて、俺のオリジナルギョウザの完成だ。
それでは早速、食べてみようかなぁ……まずは一口目。
割り箸でギョウザをひとつつまみ、タレをつけてから、そのまま口に運んでいく。
パクリ
「ふぅーん、なるほどねぇ~ まあまあだねぇ~ ただたんに美味しいだけだねぇ~」
だがしかし、取り敢えずは美味しく食べられれば、あとは特に何も問題ないだろう。 なにせ、ここは異世界なのだ……このギョウザという食べ物の味の精度・性質などは、正直誰にも解るまい。
「よぉーし、あとは味の調整だな。ギョウザにあっさりとかないだろう? まぁ少しあっさりめにすれば、いいかな?」
その後はこのギョウザも味の微調整をするだけだ。 これもそんなに時間がかからない。 約七時間かけて、味の微調整は成功して、これでひとまずは完成を見た。
取り敢えず俺はラーメン・チャーハン・ギョウザの三皿さえ作れれば、あとは特に何も問題ないと思う。
その他にも何か作りたいところだけど、おそらく、とても忙しくて大変そうなので、また改めて考えることにした。
あとはおつまみになりそうな食べ物とお酒やジュースなどの飲み物をサイドメニューとして、ご自慢の『アイテム収納ボックス』から用意して叩き落とせば、いよいよ店に出す料理メニューの完成である。
「よぉーし、これである程度形になってきたな。 本格的な試食が試せる時がきたようだな。」
それで早速、ヴァグドーさんたち人数分のラーメン・チャーハン・ギョウザを作って、本格的な試食をしてもらおう。
ヴァグドーたち一行13人分のラーメン・チャーハン・ギョウザを試食してもらうつもりで、全力で作った俺……ふふふ、さすがに燃え尽きたぜ……!!
小屋の外では木で造った長い机と椅子が、既に用意されていて、俺の料理の登場を待ち構えていた。 ふふふ、よく見ろ! 机や椅子もヨダレを垂らして待っているぞ!
俺は早速、それぞれ13人分の料理を机の上に置いて、あとはコップに水を注いで準備完了である。 おっと勿論、割り箸とレンゲの用意もしてあるぜ。
そして、俺はヴァグドーたち一行を呼んだ。
「おお、もうできたのか? なかなか早いではないか? まだ六日間くらいしか経っておらんぞ?」
「さすがにやりますね。イトリンさん」
そう言いながらも、ヴァグドーさんたちは目の前に置いてあるラーメン・チャーハン・ギョウザに目をやった。 とてもキラキラと輝いていて、なかなか食欲をそそる。
「おお、なかなかうまそうではないか? ようやく中華料理にありつけそうじゃな。」
「はい、今から楽しみです」
ここで全員が椅子に座り、俺が作った料理を眺めている。
「もう食べてよいのじゃな? イトリンよ」
「はい、熱いうちにどうぞ」
「おう、ではいただくぞ」
「それでは、いただきます」
そう言うと、ヴァグドーさんが割り箸を持って、まずはラーメンの麺をつまんで口に運ぶ。
ズルズルズル
「っ!!?」
なんとヴァグドーさんがラーメンの麺をすすって食べた瞬間、突然顔色が変化した? まずいのか……うまいのか……一体どっちなんだ……?? はっきりしてくれ!!
さぁーて、味のほどは……一体どうなってる?
●【No.007】●
さぁーて、果たしてヴァグドーさんたちのお口に合うかなぁ~?