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糸井久信(イトリン)  ~絶望老人が異世界転生をしたら、外伝~  作者: 賭博士郎C賢厳
*イトリンの章
20/64

* "チーム・ヴァグドー" 出陣! 20

  ●【No.020】●



サブタイトルと本文前半が合わない?



 俺は姫様に見とれていた。



 俺は学生時代の頃から、恋というモノをしたことがない。

 しかも、初恋の女性も未だにいない。



 俺の心の中には、常にラーメンが上位にあった。

 いつも常に何処(どこ)かのラーメン屋のお店に行き、その店のラーメンの味を堪能・研究して回っていた。 余裕があれば、一日に何軒もラーメン屋のお店に行き、親友や学友などの交遊などそっちのけで、ただラーメンにのみ情熱を注いできた。

 ただラーメンの味の追究の為。

 そして、いつの日か、俺自身がラーメン屋のお店を持ち、お客さまが俺のラーメンを堪能・満足してもらい、お店を繁盛させること。



 そこに "恋愛" の二文字などなかった。


 この俺にはラーメンしかない。

 今まではそう思っていた。






 だがしかし、俺はお姫様を見つめていた。

 そんな俺にお姫様が優しく微笑(ほほえ)んでくれる。


 ちなみにお姫様の名前は『マリアスラン』と言うそうだ。

 なんと王都と同じ名前だ。

 また名前も可憐だし、王都の名前を貰えるほど、このナギアノ王国には、よほど重要な人物だと思われる。


 この『イトリン』こと俺がこの異世界に来て、まだ日も浅く、特に何か功績があるわけでもなく、爵位があるわけでもない。 俺はただの一般の冒険者なだけにすぎない。


 一方の彼女はナギアノ王国のお姫様であり、清楚で可愛いお顔にスタイル抜群・美しいプロポーションの上、王女としての教養やら帝王学やらがあり、爵位も公爵以上はありそうな気品と利発さがある。 俺とは住む世界が違う。 きっとこのまま何処(どこ)か別の王国の王子様と結婚して、豪華に幸福に暮らしていくんだろう。




 俺は彼女に一目惚れをして惚れてしまったけど、そもそも俺と彼女に恋愛感情はない。 なにせ今日初めて会ったばかりで、彼女は俺のことを知らない。 また俺自身、本当に彼女のことを愛しているのかも不明である。




 なので俺たち二人が、これから恋愛に発展するのかも、未知数であり、不透明なのである。





 ここで暗殺者の女性がお姫様の所まで行き、そっと耳打ちした。 お姫様は無言で聞いており、何度も(うなず)いていた。 おそらくは暗殺者の女性がお姫様に何か報告しているのだろう。

 それを俺は黙って見ていた。






 その俺の隣でヴァグドーさんが敵モンスターの居る「玉座の間」へ行く準備をしていた。


 そのヴァグドーさんの出陣計画。


「まずワシとアドーレとシャニルの三人で「玉座の間」の中まで行く。」


 主力のヴァグドーさんと勇者アドーレさんと大魔女シャニルさんの三人で敵モンスターと戦闘する。


「カグツチとロンギルスとエクリバとテミラルスの四人は「玉座の間」の扉付近で待機じゃ。」


 次にカグツチさんとロンギルスさんとエクリバさんとテミラルスさんの四人が援護射撃要員と思われる。


「ニーグルン姫とルドルス将軍とアルベルスとアルラトスの四人は、ここで待機・イトリンを護衛するのじゃ」


 それとニーグルン姫様とルドルス将軍とアルベルス君とアルラトスちゃんの四人がここで待機・俺の護衛かぁ~。


「イトリンよ。 お前さんは当然ここに残って、ワシらの凱旋を待て。」


 当然、戦力外の俺は戦闘には参加できない。



 最強無双のヴァグドーさんが仲間全員に、自分の作戦を発表すると、全員が「はい!」と答えた。 まさに統率のとれた "チーム・ヴァグドー" といったところか。


 そして、戦闘担当のヴァグドーさんたちが、この部屋のドアを()けて出ていった。

 どうやら、ヴァグドーさんには「玉座の間」までの道程を事前に知ってるみたいだ。



  ●【No.020】●



サブタイトルと本文後半で、やっと意味が合った。

ちなみに『チーム・ヴァグドー』とは、イトリンが心の中で勝手に考えたものであり、ヴァグドーが正式に決定したものでない。

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