*その男の『作戦会議』 16
●【No.016】●
なんと、ナギアノ王国の国王様より、あの大魔王イザベリュータ討伐を依頼されたヴァグドーさんたち。
聞けば、ヴァグドーさんたちは世界中の王族・貴族に、その名が知られており、結構有名なんだって、また世界中の王様からも高い信頼を集めている。
俺がこの異世界に来る前に、結構色んな事をやってたらしく、すっかり名前が知られてしまったらしい。
その上でヴァグドーさんには、伝説の勇者アドーレさんや、大魔女シャニルさんや、魔族のテミラルスさんといった幅広い仲間がいて、なおかつ、ヴァグドーさん自身も不死身な上、最強無双ときている。
これだけ凄ければ、誰でも頼りたくなるよな?
でもヴァグドーさんは、そういう仕事の依頼は受けていない。 そもそもそのような仕事をしていない。 ヴァグドーさんは完全なる自由主義者、興味を持った仕事しか受けていない。
だけど、今度の敵は大魔王イザベリュータだ。 多少なりとも興味を持ち始めたか?
そのヴァグドーさんが、今回の仕事の依頼内容を話し始めた。
「実は王様から、大魔王イザベリュータとやらを討伐せよ、との要請が来たんじゃが、その大魔王イザベリュータとやらは、何か悪いことでもしたのかの?」
「これはあくまで噂程度の話なんですけど、なんでもここ最近、可愛い童顔の男の子ばかりを狙って、部下の魔族たちに誘拐させているのではないか、と聞いた覚えがありますね。」
「ほーう、それは一体何の為に……?」
「さぁ、それはよく解りませんけど……?」
「ええ、その噂なら、私も聞きました。 近隣の町や村では、ご両親が自分の息子を魔族にさらわれた、と嘆いているそうで、王国側も看過できない状態だそうです。」
「ほーう、そうなのか?」
「それは悪質ですね」
「言っておくけど、ウチの大魔王様は、そんなコスい真似はしないぞ。 第一、人間の男の子なんてさらって、一体何の得があるんだ?」
「確かに、その通りじゃ」
「はい、全く目的が解りませんね」
「あらぁ~ 目的ならわかるわよぉ~♪ その大魔王ちゃんは美少女なのよねぇ~♪ だったら、もしかしたら、可愛い童顔の男の子をさらって、奴隷のように侍らせているんじゃぁな~い~♪」
「恥ずかしながら、私も今そう思ってしまった……ハーレムだ……」
「もし、それが本当なら、こっちの大魔王様は、やっぱりヤベェぞ!」
「とにかく、その大魔王イザベリュータをなんとかしないといけないよな?」
「そうでしょうね。 なんとかしないと、もしかしたら、この国の可愛い童顔の男の子が全員、その大魔王イザベリュータに持っていかれる可能性がありますから。」
「ふむ、なるほどのう。やっぱり大魔王イザベリュータを討伐せねばなるまいか。その誘拐されたと言う男の子たちを救出せねばなるまいし、大魔王イザベリュータとやらが、どの程度の実力なのか確認したいからのう。」
「ヴァグドーさんが行くのであれば、ボクも問題なく行きますよ。 地上の正義と平和の為に」
「あらぁ~ 相変わらずお堅い勇者様よねぇ~♪ じゃあ、私もボクちゃんや坊やちゃんたちの為に行きますか♪」
「では、今回の仕事の依頼は受けますか? ヴァグドー殿」
「ふむ、皆の者……反対する者はいないか……?」
「「「「………」」」」
他の皆さんが沈黙していると言うことは、今回の大魔王イザベリュータ討伐案件に、反対する者はいないことになる。
「おお、そうじゃそうじゃ。 お前さんはどうする? イトリンよ」
そう言うと、ヴァグドーさんが俺の方を向いて、今度は俺の意見を求めてきた。
●【No.016】●
どうやら6月分の執筆・投稿は、なんとか間に合ったようだな。
あと、6月分でもう一度執筆・投稿できればいい方であるけど……。




