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糸井久信(イトリン)  ~絶望老人が異世界転生をしたら、外伝~  作者: 賭博士郎C賢厳
*イトリンの章
13/64

*とある暗殺者の目的とは? 13

  ●【No.013】●





 あるお客さんが妙なことを言ってきた。


「私は冒険者(アカツキ)ではなく暗殺者(アサシン)です。」


「―――えっ!?」


 このお客さん奇妙なことを言ったお陰で、俺は思わず絶句・唖然としていた。


 はぁ、一体何言ってんだこの人はぁ!?


「いいえ、何でもありません。 それにしても美味しいですねコレ。」

「どうもありがとうございます。」


 でも自分のことをわざわざ暗殺者(アサシン)と言ってるあたり、俺は凄く混乱しているけど、別に俺を殺しに来たわけではないようだ。


 わざわざ対象者の目の前で、チャーハンとギョウザを頼んで食べてるあたり、また自分のことを暗殺者(アサシン)と名乗るあたり、まったくあり得ないことだ。

 それに俺を油断させる為と言っても、そもそも自分の姿も正体も()()()()()()()、油断もへったくれもなく、隠れて静かに俺を殺害したはずだからだ。


 そもそもプロの暗殺者なら、わざわざ自分の顔を(さら)して、暗殺対象者と話し合うなんて、マヌケな真似(マネ)はしない………はずだ。


 だから俺を殺しに来たわけがない!

 ……はずだ……


 などと考えているうちに、彼女が俺の作ったチャーハンとギョウザをすっかり食べ終えていた。


「ごちそうさまでした。 とても美味しかったですよコレ。」

「そうか、それは良かった」

「それで、お会計をお願いします。」

「いや、今は値段がないんだ。 まだ金額設定をしてないんだよ。 だから今回だけは無料だね。」

「あら、無料なのですか? ですが、あなたの後ろの方は鋭い目つきをしてますね。」

「……?」


 彼女の言葉に、俺は少しだけ顔を後ろに向けてみると、そこに俺の背後に居たのが、なんとヴァグドーさんであった。


「そこに居たのかい? それでヴァグドーさん、何か用ですか?」

「ふむ、かなりの殺気があったのでな、ここに来てみれば、その彼女であったか?」

「……殺気?」

「ふむ、お前さんには解らんか? まぁ…あまりにも静かで小さな殺気なので、普通の者では理解できんか?」

「そ、そうなんですか?」


 俺が前にいて、背後にいるヴァグドーさんの方を少しだけ見ている状態で話し合っている。


「ふふふ、さすがですね。 あなたがヴァグドーですね? 絶対に暗殺できない男………ですか?」


「ほっほっほっ、このワシを殺しに来たかの?」

「まさか……でしょ? あなたを殺すには、相当なレベルと実力がないと、逆に返り討ちにあいましょうね。 あなたを殺すには、まず私一人だけでは無理ですね。 大軍の軍隊を引き連れても、果たしてあなたに勝利できるか、どうか……ですかね?」

「ならば、森に行ってモンスターを倒して、経験値とお金を稼ぎに来たか? それともただ単にチャーハンとギョウザを食べに来たか?」

「……」


 今度は俺の背後にいるヴァグドーさんと俺を挟んで、カウンターの向こうで座るお客さんが話し合っている。


「実はヴァグドー、あなたに()()()()()をしに来ました。」

「―――えっ!!?」

「ほーう、このワシに仕事の依頼を……?」


 な、なんと暗殺者の女が最強無双のヴァグドーさんに()()()()()をしてきた……だとぉ!?



  ●【No.013】●



 もう既にネタ切れだと思いますけど、また不定期更新でやっていきますので、どうぞ宜しくお願いします。

 また頑張っていきますよ。

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