*異世界の森の中 01
●【No.001】●
[令和二年元日]
この作品は「南かずしげ」と「賭博士郎C賢厳」の合作!!
新作小説始動!!
―――パチパチ……
・・・!?
………??
―――何の音だ……?
俺は目を開けてムクリと起き上がる。
するとすぐ隣で男が焚き火をしていた。
あのパチパチ……という音は焚き火の火の音だったようだぞ。
「起きたか?」
俺が起きるのに気がついて、隣にいる男が俺に話しかけてきた。
「ここは何処だ?」
俺は周囲を見渡すけど、ほとんど木ばかりで、その中で丁度何もない空間で焚き火をしている。
見た目、そのまんまで言えば、ここは森の中か?
しかも暗い?
あー、だから焚き火をしてるのか?
と言うことは、今は夜か?
「ふむ、ここは森の中じゃよ」
思った通りの回答が来た。
俺はなおも、その男に話しかけた。
「では、ここは異世界なのか?」
「ふむ、その通りじゃよ。 お前さんがかつていた世界とは、全く別の違う世界じゃよ。」
「やっぱり、本当に異世界が存在してたのか?」
「ふむ、そうじゃな。 じゃが、お前さんも大変そうじゃったのう。」
さっきから古風な話し方をする、この男……見た目が20代に見えるけど、一体何者なんだ……っ!?
「お前さん、『異世界転移』してきたんじゃろ?」
・・・!?
………??
「そう言う、あんたは一体誰なんだ……?」
「ふむ、ワシの名前はヴァグドーじゃよ。 ヨロシクの。 ワシもお前さんと同じ元日本人じゃよ。」
「―――えっ、あんたがヴァグドーさんですか? もしかして『転生者』なんですか?」
「ふむ、いかにもじゃな。 じゃが、よくわかったのう?」
「いやぁ~ なんとなく……あんたがさっき自分のことを元日本人と言ったからな……」
「ふむ、なるほどのう……」
おお、やっぱり他にも『転生者』や『転移者』がいたのか? それにしても、こんなにも、すぐに出会えるとは……これも地球の護り神〈アクナディオス〉のなせる業なのか?
でも、なんか見た目、強そうには見えないけど、本当に強いのかな? この人……
「………」
「……何かな?」
「あっ……いえ、何でもないです。」
なんか面と向かって、わざわざ「あなたは強いのですか?」と聞くのも、少し気恥ずかしいな。
「そうそう、お前さんの名前は何と言うんじゃ?」
「あっ、紹介が遅れました。 俺の名前は『イトイ』と言います。」
「違う違う、お前さんのこの異世界での名前じゃよ。 ここでも『イトイ』と名乗るのか?」
「あっ、異世界での名前ですか? 自分で勝手に決めちゃっていいんですか?」
「無論じゃ。 ただし、一度決定すると、もう変更できんぞ。」
あっ、そうか!
この異世界での名前かぁ? このヴァグドーさんがゲームで言うところの王様や神父様みたいな立場の人で、俺の新しい名前を認めてくれる人なのかな?
そうかぁ、さて名前なぁ……。 しかし、ここでの名前をどうするか……だな。
う~~~ん。
「………」
「………」
ん~~~ よーし!
決まったぞ!!
●【No.001】●
[謹賀新年、明けましておめでとうございます]
[今年からもどうぞ宜しくお願いします]
この作品は試験的な作品でタイトルは『糸井久信』(仮)である。
文字数・話数共に短期的を目指す。