〜古(いにしえ)との遭遇〜
なんかセリフばっかりな気がするけど...まあいいかww
遺跡には来たばかりで右も左もわからない。
「不本意だけど親父に頼るしかないな...」
「不本意って何だよっ!遠慮せず父さんに頼りなさいっ!」
「うわっ!いつからいたんだよっ」
「うーん...最近女性の腰のくびれが気になって...ってところからかな?」
「んな事言ってねえだろっ」
「そうだっけか? ま、とりあえずおもしろいもの見せてやるから機嫌直せって☆」
「あ⁈ おもしろいもの?」
「とりあえずついて来い」
言われるがままついて行くと数百個の巨大な卵のようなものがある部屋にたどり着いた。
「なにこれ?」
「ん?それがなんと...わからないんだっ!」
「はぁ⁈ じゃあ何がおもしろいんだよっ!」
「わかってる物なんて面白くないだろ? だからわからないも物があるところに連れてきたんだ!」
もう突っ込む気にもなれない...
「でも一つわかってる事は...これすべすべですっごい触り心地いいんだよ!」
そう言うと親父は無理やり卵に俺を押しつけてくる。
「ほらな?すべすべだろ?」
「痛ッ やめろって...」
「そう言わずにっ☆」
親父がさらに力を込めたその時、鍵が卵にめり込んだ。
そしてその刹那、卵が強い光を発した。
そして継ぎ目らしきものは一切見えなかった卵が真ん中から開く。
「な、これ開くのか⁈ これは新発見だ...すまん述明っ! 研究チームを呼んでくるッ」
「お、おい!親父!」
「俺が戻るまでは卵に近づくなよっ!」
親父はものすごいスピードで走り去った。
親父は近づくなと言ったが中が気になる。
恐る恐る覗いてみると中には人影がある...
どうやら女の子のようだ。
「......ん?あんた誰?」
卵の中の少女は問う。
「え?...いや、俺は...この遺跡に無理やり親父に連れてこられて...」
「あ、ごめん質問変えようか。あんたの所属と階級は?」
「所属と階級...?えっと...俺は自衛官じゃないんですけど...」
「じえ...?なんかよくわからないけど民間人って事ね?」
「まあ...そうです...」
「なんでここにいるのか知らないけど民間人は戦闘の邪魔だからすぐに退避しなさい。」
この子は何を言っているのだろうか?
確かに5年前に日本も再軍備はしたが、今は戦争などしていない。
「あの...戦闘って何と戦ってるんですか?」
「はぁ⁈ そんなのガーディアン共に決まってるでしょ⁈」
ガーディアン...ってなんだ?
それに戦ってるってどういう事なんだ...?
「本当にあんたガーディアンも知らないの? 確かにルディオ暦3873年から教科書は簡単になったけどそれくらいは載ってるでしょ?」
「え?な、何暦?」
「はぁ?ルディオ暦だってば」
「あの...そのルディオ暦だと今は何年になるんですか...?」
「ん?えっと今年はワディ歴だと何年?」
「あの...俺、グレゴリオ暦しかわからないんですけど...」
少女はハッとした表情を浮かべると卵から飛び出して周りを見る。
そして涙を浮かべた。
「ええっ⁈ あ、あの...」
「...んな...」
「え?」
「そんな...私たちは負けたの...?」
俺はそんな彼女を見ている事しかできなかった...