ビール一本分の疲れ
掲載日:2026/04/15
疲れた。
その一言が頭に浮かぶ。
何に?
よく分からない、でもほとほと疲れた。
仕事、というより、できない自分を自分で叱咤し続けたからかもしれない。
いつもの一日だけど、いつもとは違う。
頭の中で、ひとつひとつ何が違うのかと考えてはだんだんと膨らんで、それから萎んでいく。結局は綻んでまとまらない。
帰り道はだんだんと暖かい季節に差し掛かっているのに、一人だけ少し肌寒かったのは気のせいなのか。
ふーっと息を吐く。
ゆっくりと、何かの儀式のように缶ビールのプルトップを開ける。
カシャン、といやに部屋に響く。
これからは私のための時間。
誰にもこんな時間はあるのだろう。
そうならいいな、そう思う。




