散歩の九百九十九話 延期していた奉仕活動です
そして、予定していた奉仕活動の日になりました。
僕たちは、朝から大教会に行く準備を整えます。
「シュンお兄ちゃん、今日はシャーリーさんは来ないんだよね?」
「シャーリーさんはまだ体調が完全じゃないから、今回は見送りだね。来週以降の奉仕活動から参加できるはずだよ」
「そっか、とっても残念だね」
玄関でスーたちを待っている際に、シロは僕の話を聞いて残念そうにしていました。
シャーリーさんはだいぶ動けるようになったけど、まだ本調子には戻れていません。
ここで無理をさせてはいけませんね。
「シュンさん、お待たせしました」
「「「お待たせー」」」
スーやフランたちもやってきて、これで全員揃いましたね。
ガイちゃん、ブレアちゃん、クロちゃん、ムギちゃんも僕たちと一緒についていきたそうだけど、まだ小さいから一緒に行くのは来年以降ですね。
では、みんなで馬車に乗って大教会に向かいましょう。
「「「おまたせー!」」」
「「「まってたよー」」」
大教会に着くと、ジェフちゃんを始めとするちびっ子たちが、シロたちを元気よく迎えました。
ジェフちゃんたちは、既にやる気満々ですね。
またもやジェフちゃんがアオを抱いていて、治療班として活動するみたいです。
でも、アオのことはみんな順番ですよ。
「うむ、皆張り切っておるのう。とても良いことじゃ」
「まさにそうですな。有望な若者が張り切るのは、とても良いことですな」
王妃様と教皇猊下は、楽しそうに話をしているちびっ子たちに目を細めていました。
司祭が起こした事件の捜査は終わっていて、後は正式な処分を待つばかりです。
大教会側も通常業務に戻っていて、今日も多くの聖職者が忙しそうに動いています。
「皆さま、お待たせしました」
「手伝いに来たよ」
「ちびっ子たちのお世話は任せてね」
リアーナさん、テルマさん、ケーシーさんたちを始めとする貴族令嬢も集まってきました。
すると、スーがちびっ子たちにこんなことを言ってきたのです。
「今日頑張ったら、シュンさんが美味しいオヤツを作ってくれるそうよ」
「「「がんばるー!」」」
いつもご褒美のオヤツを作っているので、ニコリとしているちびっ子たちは気にしなくてもいいですよ。
サッ。
貴族令嬢だけでなく、シスターさんたちも一斉に僕のことを見たのです。
しかも、いの一番で王妃様と教皇猊下が僕にニコリと微笑んでいました。
大丈夫ですよ、みんなの分も作りますよ。




