散歩の九百九十八話 ちびっ子とのもふもふタイム
「まあ、とても可愛いですわね」
「「うにゅ?」」
「「アンアン!」」
暫く忙しく動いていたので、今日は午後からお仕事はお休みとなりました。
残念ながら、スーはまだ公務が続いていました。
せっかくなので、シャーリーさんを歩くリハビリを兼ねて呼んでみました。
応接室に案内すると、ガイちゃんとブレアちゃん、それにクロちゃんとムギちゃんは新しいお姉さんに会えて大興奮です。
抱っこをせがんだり撫でて貰ったりと、とにかく忙しいですね。
「シャーリーさん、すみません。いきなり幼児と赤ちゃんオオカミの相手をしてもらって」
「いえ、全然平気です。みんな、とても愛らしいですわ」
無邪気に甘えてくる赤ちゃんって、とっても癒されるよね。
二人と二匹も、悪い人でなければ直ぐに懐きます。
シャーリーさんが悪い人でないという証拠にもなります。
「ねー」
「あら、私のことを言っているのかな?」
「うー」
ガイちゃんは最近少しづつお喋りができるようになってきたので、シャーリーさんを指差して呼んでいました。
ブレアちゃんが話せるようになるのは、年齢的にももう少し先になりそうです。
「アンアン、アンアン!」
「ふふ、とっても元気ね」
クロちゃんは、シャーリーさんと遊んで欲しいのか大声でアピールしています。
ムギちゃんはというと、いつの間にかシャーリーさんに抱っこされていました。
ガイちゃんとブレアちゃんもオオカミ獣人ってのもあり、シャーリーさんの周りはもふもふだらけになっていますね。
「たまには、こうして心のリフレッシュも必要ですよ。笑ったり楽しい気持ちになるのも、きっと必要な治療です」
「シュン様は本当に凄いです。体だけでなく心の治療もできるのですね。正直なところ、色々なことがあって心が押しつぶされそうになりました。でも、今日はとてもいい気持ちになりました」
シャーリーさんの笑顔は、作り笑顔ではないですね。
僕も、思わずホッとしました。
「じゃあ、シロたちもシャーリーさんといっぱいお喋りしてあげてね」
「「「はーい!」」」
着替えを終えたシロたちも応接室に入ってきて、直ぐにシャーリーさんとお話を始めました。
この分なら、うまいこといきそうですね。
僕も、着替えをするために自分の部屋に向かいました。
そして、夕方まで楽しい声が応接室から聞こえてきました。




