散歩の九百九十話 会議の後はお仕事です
この後の会議は、改めて担当者間で行われることになりました。
僕たちは会議室から出て、それぞれの仕事をすることになりました。
「スーは、この後は公務だっけ?」
「ええ。当分はお姉様の分も頑張らないといけないので」
王太子妃様はまだ赤ちゃんのマリアちゃんの子育て中なので、代わりの公務をスーが受け持っています。
今日は福祉施設に慰問に行くそうで、アオとシロも一緒についていくそうです。
僕は、王太子様の執務室に向かって仕事をします。
カリカリ、ペラペラ。
「王太子様、確認が終わりました」
「ありがとう。シュンは仕事が速くて助かる」
王太子様も会議から戻ってきて、執務室で仕事を始めています。
段々と年末に近くなり、仕事も増えてきています。
僕だけでなく、他の職員もかなり忙しそうにしています。
昨日は一日闇賭博関連の捜査で潰れたので、昨日の分も頑張ろうと仕事を進めています。
「本当は、シュンに頼り切りになるのは良くないと分かっている。しかし、シュンは万能型なのでどんな仕事でも頼んでしまうのだよ」
「あっ、私も陛下の考えは分かります。シュンさんって、どんな仕事でも卒なくこなしますよね」
「そうそう。それでいて威張ることもないし、スーザン殿下も信頼するのは良く分かります」
何だか、王太子様が僕を褒めたのをキッカケに他の職員も僕のことを褒めています。
かなりこそばゆいけど、前世と違って真面目に仕事をして評価されるのは気持ちにも差が出てきます。
こうして仕事を進めていき、昼休みの時間になりました。
「「「もぐもぐもぐ」」」
今日もちびっこたちは勉強を頑張ったのか、お腹が空いていて一生懸命にご飯を食べています。
とても良いことだと思っていたら、ジェフちゃんがあることを尋ねてきました。
「あのね、みんなお姉ちゃんのところに行ったって言ったんだよ。僕も行ってもいいかな?」
「「「いいかな?」」」
ジェフちゃんだけでなく、他の子どもたちも訪ねてきました。
流石に僕だけじゃ判断できないね。
あっ、でもこういう理由も付け加えられるよ。
「あのね、まだ捜査が続いていて兵もいて危ないこともあるんだよ。でも、もう少ししたらそのお姉ちゃんが王城に来るから、その時に会おうね」
「「「はーい」」」
何とかジェフちゃんたちも納得してくれました。
あの女性は、暫定当主の任命関係で王城にやってきます。
治療を続ければ、一週間くらいで動けるようになるはずです。
それまで、会うのは我慢ですね。




