散歩の九百八十九話 王城での会議その二
この後は担当者間での会議となり、僕は退出……かと思われたけどそのまま参加することになりました。
というのも、来年の聖教皇国行きの話もあるそうです。
ですので、会議の冒頭の話を聞くことになりました。
陛下も、会議の冒頭は話を聞くそうです。
「現在、主に三つの勢力が次期聖教皇の座を争っています。今回問題を起こしたのは、三番手に着けている枢機卿配下のものとなります。恐らく、多数派工作を行うため資金を集めている可能性が高いと思っております」
副団長が聖教皇選挙について話をしてきたけど、前世の選挙のように生臭いところがあるんですね。
どちらにしても、投票権を持っている司祭以上の役職の人数を集めないといけません。
因みに、各国の投票状況は各国の教皇の下に集められて聖教皇国に運ばれるそうです。
「過去には、聖教皇国に向かう列が襲われて対立候補の投票が全て奪われたことがありました。直ぐに問題となった候補の犯行だと分かったので事なきを得ました」
現在は通信用魔導具で先に投票結果が送付されるけど、昔は全て人力で運んでいたそうです。
事件を受けて、各国から聖教皇国に向かう際は厳重な警備を敷くことになったそうです。
「正直なところ、シュンやアオのように物凄い強者が同行するのは王国にとっても聖教皇国にとってもありがたいだろう。まあ、シュンやアオが出る前にあの馬が全てを蹴散らすだろうな」
ガンドフ様の話も、僕はよく分かります。
何にせよ、僕たちも無事に聖教皇国に向かって帰ることが大事ですね。
あと、やはりうちの馬のとんでもない力は有名だそうです。
というのも、昨日もウチの馬はトーリー様の護衛を兼ねて犯罪組織の拠点に向かったけど、間違いなく犯罪組織の構成員をうちの馬が一番なぎ倒したそうです。
しかも、うまい具合に手加減までしていたそうです。
「聖教皇国の選挙に関する話は、後日改めて行います。何れにせよ、目の前の問題を解決しなければなりません。皆さまにはお手数をおかけしますが、宜しくお願いいたします」
副団長が一旦話を締めて、僕たちは会議室から退室します。
僕たちは、会議室から王太子様の執務室に向かいました。
「聖職者貴族とはいえ、王国の処罰対象になるのは変わらない。嫡男も捕まっている事を考えると、令嬢が代理当主になるだろう。とはいえ、家族が大罪を犯しているのだ。暫くは心のケアも必要だろう」
流石は王太子様、処罰だけでなくケアの部分も考えているとは。
幸いにして屋敷には良い使用人が数多く残っていて、屋敷内の環境については良好と言えましょう。
先ずは体調を戻さないといけないし、意外とちびっこたちとの触れ合いも大きな鍵になりそうです。




