散歩の九百七十四話 今日はスラム街での奉仕活動です
安息日に行うスラム街での奉仕活動が早いか、それともアオの偵察が早いかとなりました。
結果的に、奉仕活動の方が早く迎えることになりました。
しかしアオの偵察も順調に行なわれていて、来週早々にも違法賭博場に突入できそうです。
でも、今日は目の前で行われる奉仕活動に専念しないと。
因みに、スー以外は動きやすい冒険者服で奉仕活動を行います。
「「「行ってきまーす!」」」
「「あぶー」」
「皆さま、気を付けて下さい」
ベリアさんに抱っこされているガイちゃんとブレアちゃんに見送られながら、僕たちを乗せた馬車は出発しました。
今日は、王城に向かわずに直接スラム街にある教会に向かいます。
軍や騎士団などとも、スラム街の教会で合流することになっています。
「今日はいつも通りの奉仕活動を行うよ。張り切りすぎない程度に頑張ってね」
「「「はーい」」」
馬車の中で、ちびっ子たちに今日の説明を行った。
犯罪者逮捕を強化するわけでもないし、治療する人がたくさんいるわけでもありません。
無理をせずに頑張りましょう。
みんなで今日は何をするかと話をしているうちに、目的地のスラム街の教会に到着しました。
「アヤ、アイ、スーのことを宜しくね」
「お任せください」
今日はスーが全面に出るので、専属侍従の二人にはピッタリついてもらいます。
その代わりに、ちびっ子たちのところには助っ人をお呼びしました。
「久しぶりね」
「みんな、今日は宜しくね」
「「「宜しくー!」」」
スーの幼馴染でもあるテルマさんとケーシーさんが、ちびっ子たちの面倒をみてくれることになりました。
二人とも貴族令嬢だし、奉仕活動に参加しても問題ありません。
最初に、シスターさんに挨拶に行きましょう。
「「「おはよーございます!」」」
「皆さま、おはようございます。本日は宜しくお願いしますね」
先日も会ったシスターさんは、元気いっぱいなちびっ子たちの挨拶ににっこりしていました。
そして、改めてスーに向き直りました。
「スーザン殿下、本日はどうぞ宜しくお願いいたします」
「こちらこそ、宜しくお願いいたします」
シスターさんとスーは、お互いににこやかに挨拶を交わしていました。
スーはそのままシスターさんと少し話をするそうなので、今のうちに僕たちは奉仕活動の準備をします。
「みんなも、活動の準備をしようね」
「「「はーい!」」」
もう治療とかにも慣れているので、ちびっ子たちも思い思いに動き始めます。
シロとノア君も、うちの馬に乗って周囲の警戒を始めました。
僕も、炊き出しの仕込みを始めないと。




