散歩の九百五十七話 いつの間にか赤ちゃんオオカミに名前が
因みに、軍の施設でも育児放棄をした赤ちゃんオオカミを育てては居るそうなんだけど、他の赤ちゃんオオカミの世話があるからスーが連れてきた二匹を面倒見るだけの余裕はないそうです。
なので、この二匹の赤ちゃんオオカミの面倒は、僕たちの屋敷でみることになりました。
「「すー、すー」」
「「「わあ、可愛いい!」」」
赤ちゃんオオカミを屋敷に帰るまでは引き連れタオルを敷いたバスケットの中に入れていたけど、今日の勉強を終えたちびっ子たちが王太子様の執務室にやってきて赤ちゃんオオカミを見に来ていました。
再びヤギのミルクを飲んでお腹ポンポコリンですやすやと寝ている二匹の赤ちゃんオオカミを、ちびっ子たちは満面の笑みで眺めていました。
因みに、名前は暫くしてからつける予定です。
「クロちゃんとムギちゃん、とっても可愛いね!」
「「「可愛いね!」」」
名前は暫くしてからつける予定だけど、ジェフちゃんが二匹に付けた名前を拒否すると絶対に泣かれちゃいそうです。
そのジェフちゃんたちも、赤ちゃんオオカミを起こさないように小声で喋っていました。
その間に、今日の家庭教師に勉強の様子を聞いてみましょう。
「アオ、みんなはキチンと勉強していたかな?」
アオは、触手をフリフリとしながら問題なかったとアピールしています。
普通に単語を書く練習や計算もやっていたらしく、ジェフちゃんたちも張り切って勉強していたそうです。
勉強後はマリアちゃんのところに行ってみんなで遊んであげたそうだけど、マリアちゃんもだいぶ大きくなったそうです。
首も座ってきて、みんなで順番に抱っこをしていたそうです。
更に今度から赤ちゃんオオカミも加わるから、ますます勉強を頑張りそうです。
でも一週間は屋敷で面倒を見て、生育に問題ないかを確認するそうです。
「因みに、オオカミ部隊はキチンとしつけされていました。お手やお座りも出来て、とても可愛かったです」
「オオカミ部隊は、命令を聞くのが大切だからな。なんにせよ、もう少し様子をみてやらないとならない」
スーと王太子様が兄妹仲良く話をしていたけど、警察犬や軍用犬みたいな考え方がこの世界にもあるみたいです。
いますやすやと眠っている赤ちゃんオオカミも、何れは警察犬や軍用犬みたいになるのかなと思っちゃいました。




