散歩の九百五十五話 無事に冒険者ギルド見学終了です
その後は、僕、アオ、シロも混ざって冒険者の相手をしていきます。
冒険者も遠慮なく手合わせしてくるけど、今日の新人冒険者はそこまで強くない人が殆どですね。
なので、手合わせ後にどういうことを注意すればいいかよく話してあげます。
スーもドレス姿のまま手合わせしているけど、スーの話も的確ですね。
「えーっとね、これとこれを試してみてね」
武器選びは、フランの直感がかなりいきていました。
理論派のホルンが補足していて、ジョディーさんも話をしています。
他のちびっ子たちも、こんな武器があるんだと興味深そうに見ていました。
そして、だいだい三十分が経った頃です。
武器選びの人たちも数が少なくなったので、僕はホルンにある事を指示しました。
「ホルン、ジェフちゃんたちの相手をしてあげてね」
「「えー!」」
フランとヴィヴィが文句の声を上げているけど、ホルンの方が的確に相手できるのは間違いないですね。
フランは調子に乗りやすいところがあるから、ジェフちゃんたちの相手をするのはちょっと危険です。
ノア君も一緒に相手をしてもらえればいいし、フランとヴィヴィはそのまま武器選びのお手伝いをしてもらいます。
特にジェフちゃんは勉強のライバルのホルンが相手なので、とってもやる気満々ですね。
アヤとアイと近衛騎士もいるし、木剣だからきっと大丈夫ですね。
僕もたくさんの新人冒険者を相手にしないとならないし、もう少しかかりそうです。
こうして更に三十分後、無事に全員の実技講習が終わりました。
「皆さん、今日行ったのはあくまでも冒険者としての基礎になります。これからも自己研鑽を積んで、より良い冒険者を目指しましょう」
「「「はい!」」」
最後に僕がこの場をしめて終わりです。
新人冒険者にとって、良い講習会になったと思いますよ。
そして、後片付けをしているとちょっと不満そうなジェフちゃんたちの姿がありました。
「「「うう、勝てなかった……」」」
どうやらホルンと手合わせをして敵わなかったので、だいぶ悔しそうな表情をしていました。
ホルンは結構強いし、流石にジェフちゃんたちでは太刀打ちできなかったみたいですね。
何にせよ、これで無事に冒険者ギルドの見学も終了です。
僕たちは、身支度を整えて冒険者ギルドから王城に戻りました。
「お父様、僕、冒険者になったんだよ!」
「おお、そうか。なら、たまに町の依頼を受けないとならないな」
王城に着くと、ジェフちゃんは王太子様の執務室に行って出来立ての冒険者カードを見せていました。
教会や軍の治療に行くこともあるだろうし、年一回は普通に依頼をこなせそうです。
何にせよ、冒険者活動がみんなにとっていい経験になればいいですね。




