散歩の九百五十三話 シロが荷物講習の説明をします
冒険者も揃ったし、早速荷物講習を始めましょう。
最初に、僕が色々話をします。
「それでは、これから荷物講習を始めます。荷物講習の後は、準備体操を行なってから実技講習を行います。実技講習が終わったら本日の新人冒険者向けの講習は終わりですが、必ず受付で終了の手続きをして下さい。終了の手続きをして初めて完了になりますので、その点を忘れないで下さい」
「「「はい」」」
全員分かったと頷いたので大丈夫かと思うけど、実技講習が終わったタイミングでもう一回話をしておこう。
では、ここからはシロとアオにバトンタッチして荷物講習を始めましょう。
「じゃあ、シロが説明を始めるね。依頼を受ける時は、必ずどんな準備が必要なのか確認する必要があるんだ。遠征する時ももちろんだけど、町中の依頼でも必ず荷物確認をしないと駄目だよ。受付のお姉さんに聞くと色々と教えてくれるから、分からないことがあったら必ず聞こうね」
シロの説明を、新人冒険者たちは真面目に聞いています。
シロが話している内容におかしいところはないし、スーもアオもうんうんと頷いています。
「シートに遠征に必要な荷物を並べたけど、いっぱい荷物が必要なんだよ。仲間が一緒だったら分担して運べるんだけどね。特に大変なのがお水なんだよ。一日食べなくても生きていけるけど、お水が飲めないと直ぐに弱っちゃうんだよ。水魔法を使えないと水筒で水を運ばないといけないから、とっても大変だね。川とかお水があるところを事前に確認した方が良いんだよ」
シロの話を聞いてうんうんと納得する冒険者と、そうなんだと初めて知ったような反応を示す人に別れました。
シロは、僕とスーが新人冒険者向け講習で説明する事をよく聞いていますね。
その後も荷物に関する話をして、無事に荷物講習が完了しました。
「じゃあ、もう少ししたら実技講習を始めるから怪我をしないように準備運動をしっかりしてね」
シロの合図で、新人冒険者たちは一斉に動き始めました。
僕は、無事に説明を終えたシロのところに向かいました。
「シロ、上手く説明できていたよ」
「とっても上手でしたわ。シロちゃん凄いわ」
「えへへー」
僕だけでなく、スーもシロが上手に説明できたと褒めていました。
アオも上手だったと触手で拍手をしていて、シロはとっても嬉しそうに満面の笑みを浮かべていました。
この後は実技講習なんだけど、気のせいかジェフちゃんたちも元気よく準備運動をしていた。
うーん、何もさせないのは流石に可哀想だしちょっと対応を考えないと。




