散歩の九百四十六話 今日の校外学習は冒険者ギルドです
翌日、僕たちは王城に集まってから冒険者ギルドに向かうことになりました。
グロー伯爵領関連については、今後は官僚が中心となって対応するそうです。
王太子様も嫡男の優秀さを高く評価しており、グロー伯爵領も大丈夫だろうと言っていました。
「全員準備はできたかな?」
「「「はーい」」」
僕が声をかけると、ジェフちゃんたちは元気よく手を上げていた。
初めて冒険者ギルドにいく子が多いので、どんなところかワクワクしているみたいだった。
スーも一緒についていくし、アオもジェフちゃんの頭の上に乗ってしっかりと護衛しています。
近衛騎士も複数ついてくるし、きっと大丈夫でしょう。
ということで、みんなで馬車に乗って冒険者ギルドに向かいます。
「「「おおー!」」」
冒険者ギルドに着くと、大きな建物にみんなビックリです。
王城の方が遥かに大きいけど、普通の町中だと冒険者ギルドの建物もとても大きいですね。
では、早速一階に行ってみましょう。
ガヤガヤガヤ。
「「「わあ、冒険者がたくさんいるよ!」」」
「ここは、冒険者が依頼の手続きをしたり依頼の完了報告をするところなのよ。王都にはたくさんの冒険者がいるので、朝早く並ばないと良い依頼を受けられないのよ」
「「「へー」」」
スーがちびっ子たちに色々と教えているけど、早朝だけあって多くの冒険者が受付に並んでいた。
そんな賑やかな受付を見ながら、僕たちはギルドマスターの部屋がある最上階に向かいます。
コンコン。
「入ってくれ」
グランドマスターのクエーサーさんの声が聞こえたので、僕たちも執務室の中に入っていきます。
すると、王都冒険者ギルドマスターのゴーキさんも僕たちを待っていました。
エルフのクエーサーさんに鬼人族のゴーキさんという組み合わせに、ちびっ子たちはもう大興奮です。
てっきりゴーキさんの容姿を見て怖がるかなと思ったけど、悪い人ではないから直ぐに問題ないと思ったみたいですね。
「やあ、待っていたよ。私が冒険者ギルドグランドマスターのクエーサーだ」
「俺が王都冒険者ギルドマスターのゴーキだ。ははは、みんな肝が据わっているな」
クエーサーさんもゴーキさんも、ニコニコしながら僕たちを出迎えてくれました。
先ずはソファーに座って、クエーサーさんから話を聞く事になります。
「そうそう。シュン君とスー君にも話はあるが、これは小さい子への説明が終わってから話すとしよう」
クエーサーさんは僕とスーに苦笑しながら話しかけたけど、間違いなくグロー伯爵領の冒険者ギルドマスターの件ですね。
僕もスーもちびっ子たちへの説明が終わってからで問題ないので、先ずはちびっ子たちへの説明を聞く事になります。




