散歩の九百四十話 さっそく奉仕活動を始めます
僕たちを乗せた馬車は無事に教会に到着し、さっそく教会内に入ります。
直ぐにシスターさんが僕たちを出迎えてくれました。
「スーザン殿下、お忙しい中教会に来て頂き誠にありがとうございます」
「こちらこそ、色々とご迷惑をおかけします」
「「「お願いしまーす!」」」
シロたちも元気よく挨拶をし、さっそく奉仕活動の準備に入ります。
フランとノア君は、さっそくうちの馬にまたがって周囲の警戒を始めました。
二人とも、最近は馬の扱いにもだいぶ慣れてきたんだよね。
それに、うちの馬なら魔法で二人を補助するし、何よりもとても強いもんね。
さてさて、僕は先にジョディーさんと一緒に炊き出しの準備を進めています。
シスターさんも料理の準備を手伝ってくれるけど、ジョディーさんもだいぶ腕前が上達しました。
ジョディーさんの年齢を考えると、だいぶ上手だと思いますよ。
シュイン、ぴかー!
「痛いのは、良くなりましたか?」
「おお、腰の痛みがすっかりよくなったぞ」
治療班はさっそく動き始めていて、ガード君もスーの指導を受けながら治療をしていました。
レンちゃんもアオを抱いて治療をしているけど、こちらは今のところ順調ですね。
ホルンとヴィヴィも治療ができるし、ドンドンと町の人を治療していきます。
炊き出し班の方も順調に進んでいき、できた分からシロたちが配膳しています。
しかし、なんというかトラブルも全くなく平穏そのものですね。
フランとノア君も、時々スリとかを捕まえる程度でとても暇をしていました。
まあ、平和なのが一番ですね。
「軍が来たことにより、治安がかなり良くなりました。犯罪者も数多く捕まり、仕事も回っているのが要因かと思います」
シスターさんが治安がいい背景を教えてくれたけど、元々グロー伯爵領兵は不審者をピックアップしていてグロー伯爵逮捕と同時に一気に動いたそうです。
一部はグロー伯爵と関与が疑われているので王都に送られたらしいけど、町の人もきっとホッとしていそうですね。
当面は軍も駐留するし、治安の面は改善をしているようです。
「冒険者も活動を始めているらしいし、これからもっと状況も良くなるだろうね」
炊き出しを受け取ったおばあさんがニコリとしているけど、どうやらグロー伯爵を嫌って多くの冒険者が王都や地方に出たという。
その冒険者もグロー伯爵が捕まったと聞いて戻ってきたみたいだし、経済もより良くなるだろうね。




