散歩の九百三十七話 再びグロー伯爵領に行くことに
暫くの間ほっこりとするイベントが続いたけど、いよいよグロー伯爵領に再び向かうことになりました。
「準備はできたかな?」
「「「はーい!」」」
そして、今回はフランたちも僕たちと一緒についていく事になりました。
軍の統治も進んで現地の安全も確保されたのが一つの要因で、教会で奉仕活動をするので人手が欲しいのももう一つの理由です。
農地開墾の件で、ホーネット男爵もグロー伯爵領に向かうことになりました。
全員着替えて、最初に王城に向かいます。
「スー、これが代理当主の証書になる。確実に渡すように」
「畏まりました」
王城に行って、最初に陛下の執務室に向かいました。
グロー伯爵の嫡男はまだ完全に体調は戻っていないけど、グロー伯爵が捕まったのもあるのでスーが現地で嫡男に証書を渡します。
新年の謁見の際に正式に爵位継承の儀式を行う方向で調整しており、その方が本人の負担も少ないだろうという話となった。
因みにグロー伯爵への聴取は引き続き行われていて、財務調査も行われた。
でも、もはや保管してあった帳簿が滅茶苦茶なので改めて一から帳簿を作った方がいいという判断になった。
その辺も含めて、グロー伯爵には統治不能の判断も下された。
いつまでも結論を先延ばしにして、住民生活に被害を出すわけにはいかないもんね。
続いて、王太子執務室に向かいます。
「今日明日は、元々子どもたちも勉強はない。少しゆっくりさせる予定だ」
王太子様曰く、ジェフちゃんも王太子妃様とマリアちゃんのところにいるそうです。
他の貴族家の子どもたちも家にいるそうで、たまには勉強のない日もいいですね。
そして、ホーネット男爵とも合流していよいよ出発です。
子どもたちがいっぱいいるので、貴族用と幌馬車の二つを使うことにします。
僕とスー、それにホーネット男爵とアイは貴族用の馬車で、子どもたちとアオ、それにアヤは幌馬車です。
すると、レンちゃんも貴族用の馬車に乗ってきました。
そして、ホーネット男爵の膝の上に乗っています。
「おじーちゃん、後で絵本読んで!」
「おお、そうか。街道に出たら読んでやろう」
「やったー!」
ホーネット男爵も、ニコニコしながらレンちゃんの頭を撫でていました。
折角おじいちゃんといる機会だし、身内に甘えるのはもんだいないですね。
ではでは、グロー伯爵領に向かって出発です




