散歩の九百二十五話 色々な場所から証拠品が見つかりました
王妃様と王太子様との話も終わり、僕たちは早速馬車に乗って目的地の貴族家に向かった。
一緒に行かないジェフちゃんたちがグズっていたけど、流石に王子様や貴族の子弟は連れていけないよ。
因みに、馬も調査をすると張り切っていた。
でも、君たちは屋敷の中には入れないからね。
軍の騎馬隊が先導してくれたので、道に迷うことなく財務調査官を買収した貴族の屋敷に到着しました。
「「「おおー! 兵がいっぱいだよ!」」」
重大案件ということで、屋敷のあちらこちらで軍の兵が忙しそうに動いていた。
買収を行ったのは伯爵家で、屋敷の規模もそこそこ大きかった。
「「ブルル?」」
パカパカパカ。
すると、馬車の連結部を解除したうちの馬が、何か気になったのかある方向に歩き始めた。
それは、この屋敷の馬がいる厩で、僕たちもなんだろうと思いながら馬の後をついて行った。
すると、シロたちもその厩の異変に気が付きました。
「あー! お馬さんのご飯のところがおかしいよ!」
何と、飼い葉置き場のところにある飼い葉の量が、馬の頭数に対して不自然に多かったのです。
直ぐに、僕たちと一緒にいた兵が飼い葉をどかしました。
すると、木箱が複数見つかったのです。
木箱を開けると、中には複数の書類がありました。
兵が探していた書類を、馬があっという間に見つけてしまったのです。
これには、同行していた兵もかなり驚いていました。
「他にも、意外なところに証拠品が隠されているかもしれません。私たちも、捜索に加わります」
「「「はっ!」」」
スーは直ぐに兵に指示を出し、合わせて飼い葉の下から見つかった資料を運び出しました。
僕たちも、屋敷の中と外に分かれて捜索をはじめます。
スーは、ジョディーさんたちやアオと共に屋敷の中に入っていきました。
僕は、馬、シロ、フラン、ヴィヴィ、レンちゃんという元気なチームになった。
「あっ、こっちにも何かあるよ」
「「ブルル」」
次に僕たちが向かったのは、色々な物が置いてある倉庫でした。
たくさんの木箱がある中、シロたちは直ぐにある木箱に目をつけました。
ごそごそごそ。
「あっ、あったよー!」
木箱の中にはたくさんの書類が入っていて、まさに監査の書類でした。
間違いなく、偽装工作をしているんですね。
「倉庫関連は調べていますか?」
「いえ、これからだと聞いております」
元々軍も倉庫を調べる予定だったらしく、兵も色々と確認していました。
その後も倉庫を確認すると、今回の買収とは関係ない犯罪組織と繋がりのある証拠が出てきました。
これは、思ったよりも闇が深いかもしれません。




