散歩の八百八十話 捜査の手伝いをすることに
しかし、ガード君とレンちゃんの母親の遺品は、捜査の過程で無事に取り返すことができました。
というのも、ステージア男爵が押収品を横領して金品に交換していたところは犯罪組織だったからです。
まともな宝石店などでは横領品は売買できない為、犯罪組織を利用していたみたいです。
捜査の過程で判明し、ガンドフさんとアオが犯罪組織の拠点を制圧して無事に形見の品を取り返せました。
犯罪組織の拠点からは多数の証拠品が押収され、持ち主に返せるものは返却手続きを取るそうです。
「捜査機関は、かなりの者が人事異動となる。下に優秀な者がいるからそのものを昇格させればいいが、不正を行った者は当面軍の懲罰部隊へ配属される。貴族としての処分も受けるが、軍としての処分も受けないとならない。相当厳しい訓練が待っているはずだ」
処分案をまとめる会議で王太子様が話をしたが、今回の件は相当な波紋を広げていた。
結局ステージア男爵以外にも不正を行っていたものが複数確認され、更なる強制捜査が行われたからだ。
捜査機関は一時的にガンドフさんがトップを務める王国騎士団の配下に置かれ、そこで組織の立て直しが行われるそうです。
ガンドフさんは不正に厳しい人だから、きっと捜査機関をビシッと建て直してくれるはずです。
「そして、ステージア男爵が握りつぶした事件の捜査を再開するが、圧倒的に人手が足りない。そこで、シュンとシロを一時的に騎士団長の下に着ける。週二は勉強と王城での仕事だが、その他は騎士団長と共に動いてもらう」
この件も既に決定事項で、処分が各貴族に通達される前に行動することになりました。
久々に、僕とシロとアオの二人と一匹で行動することになりそうです。
そして、ジョディーさんと六歳児組はガード君とレンちゃんと共に王城で勉強することになりました。
ジェフちゃんもガード君とレンちゃんを大歓迎しているし、実際に顔も合わせているので大丈夫です。
「それでは、各貴族に処分を通達する謁見を一週間後に開催する。直ぐに通達を出すのだ」
「「「はっ」」」
陛下の指示で、担当職員が直ぐに動き始めました。
ここ暫くは、僕もかなり忙しくなりそうです。
ちなみに、スーは基本的に王太子妃様の代わりに公務を行うのが優先です。
生まれたばかりのマリアちゃんが大きくなるまで、こればっかりは仕方ないですね。
そして屋敷に帰って皆に話をすると、「アオとシロだけずるい!」ってフランが文句をブーブーと言っていました。
六歳児組は、現場よりも勉強優先ですよ。
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