散歩の八百七十話 みんなのんびりです
屋敷に入ったら、最初にガイちゃんとブレアちゃんのおむつを交換しちゃいます。
僕とアオが二人のおむつ交換を手早く行ったけど、二人もだいぶ大きくなったね。
ガイちゃんは秋には歩き始めそうだし、ブレアちゃんも年末には歩くかもしれないね。
ミルクも温めて、二人に飲ませていきます。
そんな僕とアオのことを、テルマさんとケーシーさんが苦笑しながら見つめていました。
「どうあがいても、シュンさんとアオちゃんの主婦力には勝てないわね……」
「そうね、挑むだけ無謀な挑戦だわ」
「あはは……」
スーも、苦笑いしていないで否定して下さいよ。
まあ、小さい子の世話に慣れちゃったってのもあるけどね。
そして、ガイちゃんとブレアちゃんはスッキリして眠くなっちゃったので、ベビーベッドに運んであげました。
ガイちゃんとブレアちゃんは直ぐにスヤスヤと眠り始めたけど、アオが側にいるので安心ですね。
「そうそう、王家の王女様を巡る混乱は本当に大変だったみたいね」
「うちは普通に贈り物をしたけど、訳わからないぬいぐるみを贈ってきたのもいるみたいね」
「盗聴魔導具付きの件は既に公表されているけど、何故か魔物のぬいぐるみを持ってきた貴族もいるのよ。マリアちゃんに見せたら大泣きしたので、即封印決定したわ」
テルマさん、ケーシーさん、スーが仲良くお喋りしているけど、貴族の美的センスを疑うものもだいぶあったんだよね。
なぜゴブリンのぬいぐるみを出産祝いとして持ってくるのか、本当に考えられません。
ちなみに、テルマさんとケーシーさんはスーと一緒にマリアちゃんと面会しています。
王太子妃様も、テルマさんとケーシーさんはスーの幼馴染で面識もあるから快く迎え入れてくれました。
その際も、ジェフちゃんが張り切ってテルマさんとケーシーさんにマリアちゃんを紹介していました。
さてさて、三人のお話は長くなりそうだし、僕は寝てしまったガイちゃんとブレアちゃんを抱っこして応接室から出ました。
「シュン様、お疲れ様でした。とても楽しそうな声が聞こえてきましたよ」
応接室を出ると、ガイちゃんのお母さんのベリアさんが僕からガイちゃんを受け取りました。
ブレアちゃんは引き続き僕が抱っこしているけど、スヤスヤと気持ちよさそうに寝ていますね。
僕の部屋にもベビーベッドがあるので、ブレアちゃんは僕の部屋に運びました。
ガチャ。
「「「すー、すー」」」
すると、シロたちが何故か僕の部屋のベッドでスヤスヤと寝ていました。
今日はガイちゃんとブレアちゃんと一緒に遊んでいたから、少し疲れたのかな。
夕方テルマさんとケーシーさんが帰るまで、僕は部屋にいて寝ているみんなを見守っていました。
たまにはこんなゆっくりとした日もいいですね。




