散歩の八百六十八話 謁見後の話し合い
僕は関係者とともに応接室に行き、陛下と王太子様と話をすることにしました。
「シロがぬいぐるみに隠された盗聴用魔導具を発見したことで、余も堪忍袋の緒が切れた」
陛下曰く、一昨日スーと一緒に貴族の面会をしたシロが、直ぐにぬいぐるみの中に入っていた魔導具を発見したそうです。
あってはならないことなので、その貴族家は直ぐに強制捜査を受けたそうです。
「普通に面会する分なら何も問題はないが、早朝や遅い時間にいきなり面会を申し込んでくるものもいた。他に先駆けて余と会おうとしたのだろうが、はっきり言って迷惑でしかない。謁見でも言ったが、そういうものとは信頼関係が出来てない」
陛下がお菓子をバリバリと食べながら話をしていたけど、陛下も相当ストレスが溜まっていたみたいですね。
スーが嫌な貴族がいるとシロを誘ったけど、それが大正解だった訳ですね。
「これからは、基本は手紙と贈り物だけにする。もちろん、全部チェックする。無理に面会を申し込んできた場合は受け付けず、正当な理由があるかを確認する」
普通に出産祝いをするだけなら、普通の面会理由で十分なはずです。
実際に普通の面会をしてきた貴族は問題なく、面会をねじ込んできて王妃様とスーが相手をした貴族に問題があったみたいです。
陛下としては、王妃様が無礼な貴族をたたっ斬らなくて良かったと安堵していました。
「国外からも出産祝いが届き始めているが、流石にわきまえた対応をしていた。なのに、我が国の貴族がこうではたまったもんじゃない」
陛下も相当鬱憤が溜まっているのか、話しながらお菓子を食べる手が止まっていません。
王太子様もスーも、そんな父親の姿を見て苦笑していました。
「なにかあったら、僕がマリアちゃんを守るよ!」
「おおそうか。ジェフもお兄ちゃんらしくなったな」
そんな殺伐とした空気の中で、ジェフちゃんの一言で場の空気が緩みました。
陛下も思わずニンマリしながらジェフちゃんの頭を撫でていたけど、ジェフちゃんも随分とお兄ちゃんらしくなってきましたね。
ガチャ。
「おお、皆はここにいたのか」
すると、王妃様が応接室に入ってきました。
何だか、ニコリとしていて肌艶もピカピカですね。
「ふう、久しぶりにリフレッシュできたのじゃ。シロのマッサージは一品じゃのう、ホルンの治療と合わさって体が軽くなったのじゃ」
どうやら、手先が器用なシロが大活躍したみたいですね。
陛下が王妃様のことを羨ましそうに見ていたけど、何にせよ王妃様のストレスが解消されてホッとしています。
その後、無理な面会は激減したのですが、変な贈り物は相変わらずあったそうです。
その為に、シロたちも勉強の合間を見て贈り物の確認を手伝っていました。




