散歩の八百五十八話 久々の冒険者活動
こうして無事に勉強のプランも出来上がり、ジェフちゃんの授業は順調に進んで行きました。
デンバーさんとマーナさんの勉強もとてもいい感じらしく、ジェフちゃんも大満足でした。
そんな日々が続く中、久々にみんなで冒険者活動をすることになりました。
「お義姉様も安定期に入られたし、公務に一部戻られるそうです」
スーも久々のお休みにホッとしていたけど、体調不良から復帰して僕たちも一安心です。
流石に、赤ちゃんのガイちゃんとブレアちゃんはまだ連れていけません。
うーん、なんだか冒険者活動も久々な気がするね。
みんなで冒険者服に着替えて、王都の冒険者ギルドに向かいました。
「たくさんの依頼があるね」
「「「いっぱーい!」」」
依頼掲示板を見ると、数多くの依頼が掲載されていました。
でも、よく見ると報酬額が低いものばかり残っていますね。
そんな中、シロがある依頼を手にしていました。
「空き店舗を綺麗にする依頼だよ。みんなで、お店をピカピカにしようよ!」
王都の商店街の一角にある空き店舗にお店が入るらしく、そこを綺麗にするという依頼内容だった。
報酬額は低いけど、僕たちはお金は気にしません。
ということで、受付に依頼書を持っていきました。
「こちらの依頼ですが、若い夫婦が先ほど依頼したものです。まだギルド内に……あっ、いました」
たまたまなのか受付したばかりらしく、受付のお姉さんがその若い夫婦を呼び寄せてくれました。
人族の夫婦で、これから料理屋を出すところみたいです。
「あの、本当に申し訳ありません。開店前で手持ちが少なかったもので……」
旦那さんがかなり恐縮しながら話してくれたけど、オープンは四日後の予定らしいです。
冒険者ギルドから近いところにあるらしく、せっかくなので馬車に乗らずに歩いて向かいました。
カランカラン。
「こちらになります。荷物は、明日届く予定です」
店に入るとドアベルの音がしたけど、一階が店舗で二階が居住区だそうです。
そして、アヤとアイも来ているので、みんなで手分けして掃除を始めます。
先に、生活魔法で店舗内を綺麗にしないと。
僕は、軽く魔力を溜め始めました。
シュイン、ぴかー!
「えっ、あっという間にピカピカに……」
「凄い。壁の黒ずみも取れています……」
若い夫婦が僕の生活魔法にびっくりしていたけど、このくらいなら全然余裕です。
ではでは、さっそく清掃を始めましょう。




