散歩の八百五話 無事に帰還です
今日は皇帝陛下の誕生日パーティーが開かれるので、城の中は朝から使用人が忙しく動いていました。
そんな中、僕たちはというとまたまた訓練場で手合わせを行っていました。
流石に皇帝陛下一家はゴリアテさん以外いないけど、今日も多くの軍の偉い人がアオと手合わせを行っていました。
軍の偉い人曰く、このくらいならいつも朝行っている訓練の時間と同じなので何も問題ないという。
ついでに、僕たちの護衛も兼ねていると言うが、護衛ではなく手合わせしたいの間違いな気がします。
バシッ、バシッ!
「とう!」
「やあ!」
うん、ゴリアテさんとラストさんの手合わせは気にしなくていいですね。
何だか二人の動きがとても良くなっている気がするけど、それは毎朝の手合わせの効果だと思いたいです。
シロたちはいつも通り手合わせしているけど、流石に今日は軽めにしています。
それでも、ジョディーさんとノア君の動きもとても良くなってきました。
そして、またもやマグカフさんとベルルさんが僕に話しかけてきました。
「本日の陛下の誕生日パーティーは、夕方からを予定しております。皆さまは国賓となりますので、皇族方と一緒の席を予定しております」
「ただ、シュン様とホルン様には料理の実演をして頂きますので、時折特別に用意した料理スペースにてご対応頂ければ幸いです」
この辺は、事前に聞いた内容と変更ありません。
アオも時々料理を作るみたいだけど、スーの護衛もあるからほどほどにします。
まあ、今激しく手合わせしているゴリアテさんとラストさんがいるから大丈夫でしょう。
いまアオと手合わせしている軍の偉い人たちももちろん皇帝陛下の誕生日パーティーに参加するみたいだし、軍人も多く護衛にまわる。
更に城の入場チェックも厳しく行われるけど、もし闇組織の執事が現れるのならチェックとかは無意味だ。
後は過激派の動向だけど、屋敷を厳重に監視していていまは怪しい動きを見せていないそうです。
二日間の妨害行為が大失敗に終わり、襲撃者の尋問も行われているのでもう詰みですね。
「あとね、午前中に絵を仕上げるよ! カッコいい絵にするんだ!」
シロは、頼まれている絵を描き上げるみたいです。
アオも木像を作るそうで、早ければ皇帝陛下の誕生日パーティーでお披露目されます。
「とう!」
「せい!」
そして、もはやゴリアテさんとラストさんの手合わせに誰もツッコむことはしなかった。
朝食までに切り上げて下さいね。




