散歩の八百四話 皇都への帰還
こうして二時間の絵画教室も終わり、全員後片付けをしていきます。
満足のできる絵を描いた人もいればそうでない人もいるけど、体験としては面白かったみたいですね。
「じゃあ、全部あげるね!」
「えっ、良いのですか?」
シロが描いた四枚の絵は、全部植物園に寄贈されることになった。
シロが持っていても仕方ないし、植物園にとっても来園者にアピールできる。
キチンとした額に飾って、後ほどホールに飾るそうだ。
他の面々も、とても楽しそうにしていた。
では、これで全てのプログラムは終了です。
僕たちは、また皇都に帰ります。
「ご来園、誠にありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」
「「「ばいばーい!」」」
朝乗ってきた馬車に再び乗り、僕たちは見送りをしてくれる人たちに挨拶をして出発しました。
僕の乗った馬車には再びヴィヴィも乗り込んでいて、小さな男の子とともに馬車の窓から手を振っていました。
「ヴィヴィ、楽しかったか?」
「とっても楽しかったよ!」
走り出した場所の中で、ヴィヴィはとっても喜んでいた。
小さな男の子も令嬢たちも満足したらしく、表情はとても明るかった。
そして、またもやうちの馬とアオが車列の先頭にいるけど、もはや誰も何も言わなかった。
「「くー、くー」」
そして、いつの間にかヴィヴィと小さな男の子は疲れて眠ってしまった。
ヴィヴィも僕に抱きついたまま寝ているけど、よっぽど楽しかったんだね。
小さな男の子もお姉さんに抱きついて寝ているけど、その様子を他の令嬢が少し羨ましそうに見ていた。
こうして、穏やかな時間が流れる中、一時間の馬車旅は無事に終了しました。
ちなみに、道中は特に妨害行為などはありませんでした。
なので、特に馬と軍の偉い人たちが暇そうにしていました。
平和なのが一番だと思いますよ。
「「「とっても楽しかったよ!」」」
「そう、それは良かったわ」
城に戻り、シロたちは皇妃様に元気よく報告をしていました。
皇妃様はゴリアテさんに視線を向けるけど、ゴリアテさんも満足そうに頷いていました。
「お義母様、私もとても良い経験をすることができました。将来生まれてくるであろう子どものために、色々と考えたいと思います」
「ふふ、子どもたちと接するいい機会を得たみたいね。良い表情になっているわ」
どうやら、皇太子妃様も今日の植物園訪問はとても良いものになったみたいです。
きっと、帝国の未来も明るいね。
そして、シロに皇帝陛下の絵を描いてくれと要望が上がりました。
アオも木像を作るらしいので、きっと張り切って作業するはずだね。




