散歩の七百八十三話 湖に到着です
「「「わー、すごーい!」」」
「「大きい……」」
目の前に広がる雄大な湖に、シロたちは大はしゃぎです。
一方、ジョディーさんとノア君は、あまりの湖の大きさに頭の処理が追いついていないみたいだ。
確かに王国の温泉地にある湖よりも何倍も大きく、所々に小さな島が見られた。
近くには港もあり、数多くの船も停泊していた。
流石は王国の誇る観光地だけある。
生活するにも、とても重要なところなのだろう。
王都にも近く、きっとここで獲れた魚を運んでいるんだろうね。
そして、港の近くに二階建ての石造りの大きな建物があり、まずはそこに向かうそうです。
マグカフさんが、僕たちを先導してくれました。
「実は私はこの湖のほとりにある町の出身でして、小さい頃は釣りをしたり泳いだりしたものです」
「「「おおー!」」」
マグカフさんの意外な一面を見ることができ、またもやシロたちは大興奮です。
僕としては、大柄なクマ獣人だから妙にマッチしていると思っていた。
そして、石造りの建物に入るととても活気のある声が聞こえてきた。
「いらっしゃい! 今朝獲れたての新鮮な魚が安いよ!」
一階は大型のショッピングフロアで、魚や干物の他にもたくさんのものが売られていた。
加工品などのお土産も売っていて、観光客向けに特化した施設みたいだ。
更にレストランみたいな施設も併設してあって、食事も楽しむことができる。
多くの観光客で賑わっていて、活気があって良いですね。
「後ほど、お買い物のお時間をお取りいたします。二階にご案内いたします」
「「「はーい!」」」
どうやら、僕たちの目的地は一階ではないらしい。
マグカフさんに付いていくと、二階にある大きな部屋に案内された。
「「「わあ、お船もある!」」」
「ここは、この湖の歴史を紹介する部屋になっております。博物館ほどではありませんが、そこそこの収蔵品がございます」
広さにして体育館の半分くらいだけど、それでも収蔵品の数々で狭く見えるほどだ。
郷土の歴史を伝える施設として、十分な広さはありそうです。
そういえば前世でもこういう施設に国の偉い人が視察に行ったと報道されていたけど、確かにこういうところに国賓を案内するのは招待する側としても重要なことなのだろう。
そして、学芸員と思わしき狐獣人の男性が僕たちの前に現れた。
背が高くそれでいて耳も尻尾も大きくフサフサで、同じ狐獣人であるノア君も将来こうなるのではと推測できた。




