散歩の七百六十七話 手際よく奉仕作業を始めます
うーん、今日の炊き出しの食材はなんだか高級食材だなあ。
この食材に負けない料理をしないといけないんだよね。
お肉の臭み消しにワインを使って、塩コショウに加えて香辛料も使用しよう。
「シュンさん、なんだかもの凄く良い匂いがするんですけど……」
「食材がとても良いから、負けない料理にしているんだよ」
「は、はあ……」
ジョディーさんが呆れながら見ているけど、作っているのはただのスープです。
ある程度できたところで、ノア君に試食してもらいます。
「わあ、凄く美味しい!」
「これは凄いです。炊き出しの味じゃないですよ」
ジョディーさんも驚きながら試食をしているけど、大丈夫みたいですね。
聖職者にも試食して貰ったけど、中々良い反応です。
では、できた分からどんどんと配膳して行きましょう。
「な、なんじゃこりゃ!」
「こんな美味いスープを食べたことはないぞ!」
「パンを浸して食べると、凄いことになっている!」
最初に炊き出しを食べた人がもの凄い反応をするので、並んでいる人の期待値がもの凄く上がってきました。
僕も、期待に負けないように料理を行います。
シュイン、ぴかー。
「はい、どうでしょうか?」
「すげー、腰の痛みが消えちまった!」
治療班の方も中々良い感じに治療が進んでいき、スーも手際よく治療を進めていきます。
ホルンとヴィヴィも手慣れたように治療を進めていくけど、皇太子妃様もアオを抱いて治療を進めていきました。
「アオさんは、とっても強いだけじゃなく凄い治癒師なんですね」
「ふふ、アオちゃんは天才魔法使いですから。それに、この瞬間もシュンさんとともに常に周囲の警戒をしていますよ」
驚いている皇太子妃様にスーがにこやかに話しているけど、僕とアオが指示する前に遊撃班がどんどんと不審者を捕まえています。
うーん、頼もしいと言えばそうなんだろうな。
「おい、まさか目の前で窃盗をするとは。一体どういうことだ!」
「ヒィィィ!」
なんというか、ゴリアテさんが水を得た魚のように生き生きとしています。
というか、捕まえても捕まえても軽犯罪者が現れて、連行する兵もとても大変です。
そして、シロと馬は遂に本命を捕まえ始めました。
「あっ、監視していた人だ!」
「ヒヒーン!」
ガブ、ずるずる。
「な、なんで分かるんだよ!」
馬が、路地の物陰から不審者を加えて引きずってきた。
こっちは犯罪度合いも高いので、直ぐに尋問のために軍の施設に運ばれます。
こうして、順に対応していきました。




