散歩の七百五十二話 町で集団食中毒発生
皇都への旅も三日目に入りました。
旅も折り返しだけど、ここまでは対処できる問題なので問題ありません。
でも、今日は過激派の領地の近くを通るので、気をつけないと行けません。
そんな中、こんな手を思いつきました。
「マグカフさん、サンドイッチとかの昼食を作って貰って休憩と一緒に食べちゃっても良いですか?」
「その方が良いかもしれません。休憩も短くして、早めに宿泊場所に行った方がいいですね」
ということで、僕も手伝いながらサンドイッチやサラダにスープを作ります。
出来上がったものを、僕とアオのアイテムボックスに入れます。
これなら調理する手間もないし、熱々のものが出せます。
元々昼食予定地がまさに過激派の領地の近くなので、流石に問題があるとマズイのでスルーすることにした。
ということで、準備もできたのでさっそく出発です。
「お兄ちゃんの作ったごはん、とっても楽しみ!」
「「「楽しみー!」」」
シロたちだけでなく、スーやはたまたアヤやアイも僕の昼食を楽しみにしていました。
随行員とマグカフさんに護衛も同じことを言っていたけど、作ったのはどこにでも売っているようなものですよ。
「シュンさんが作ったのなら、きっと普通のサンドイッチよりも美味しいはずですよ」
「「同感です」」
もはやスーとアヤとアイは、僕の作った料理なら何でも良いと言ってきそうです。
こうして順調に旅は進み、昼食予定の町を通過して少し先で僕の作ったサンドイッチを食べる予定でした。
しかし、その町を通過しようとした際にトラブルが発生したのです。
「すみません、腹痛患者が複数出たので治療して頂けませんか? 町の治癒師では手に負えなく……」
なんと、町の食堂で集団食中毒が発生したのです。
しかも、僕たちが昼食を食べる予定だった場所でした。
「怪我の功名というか、昼食を食べるのは不可能になったけど、これは良くないですね」
「そうですね、直ぐに治療しましょう」
念の為にマグカフさんに確認を取ったけど、正当な医療行為だし地元からの要請もあった。
なので、さっそく教会に集まった患者の治療を始めた。
因みに、兵とアオは舞台となった食堂を確認するという。
シュイン、ぴかー。
「これでどうでしょうか?」
「おお、随分と楽になったよ。王国の王女様は、治療の名手なのですね」
治療ができる面々で手分けして治療したら、三十分程で患者の大半を治療し終えた。
そして話を聞くと、焼肉を食べた人がお腹を壊したという。
お肉が古かったのかなと思っていたら、何故かマグカフさんの姿がなかった。
「マグカフ様は、急いで食堂に向かわれました。どうも、何かあったそうです」
もしかして、アオが何かを見つけたのかもしれない。
ちょうど治療も終えたので、僕たちも教会から食堂に向かった。




