散歩の六百九十五話 馬車のメンテナンスをして貰います
帝国への旅も近づいてきたので、旅の準備を整えます。
今日は、馬車のメンテナンスに来ています。
念の為に幌馬車もアイテムボックスに入れて持って行くことにしたので、二台の馬車を業者に出しました。
「あと、使用人用の馬車も購入だってな。流石は王女様だ、考えることが違うね」
「皆さんとてもよく働いてくれていますから、少しでも恩返しをしたいと思っておりますわ」
「かー、涙がでちゃうね。こんな主人の元で働ける使用人は、本当に幸せだね」
獣人の職人が涙を拭く仕草を見せるけど、皆さん本当に良く働いてくれている。
スーだけでなく、僕たちも何かしてあげたいと思うんだよね。
でも、下手に給料を上げちゃ駄目だとワイアットに言われたので、住環境と働く環境の整備を進めています。
洗濯とかも、最新の魔導具を購入しています。
でも、まだまだお金は沢山あるんだよね。
「じゃあ、一週間後に届けに行くぞ。それまで待っていてくれな」
「「「はーい」」」
ということで、使用人用の馬車も購入できたし、僕たちはさっそく屋敷に帰りました。
道中は、代わりの馬車を借りて帰ります。
「「「「ただいま!」」」」
「おかえりなさいませ」
屋敷に帰ると、年末に採用した新たな使用人が出迎えてくれました。
屋敷の使用人には色々な種族がいて、僕たちも全然気にしていません。
それぞれの特性を生かしてくれればいいし、初心者も大歓迎です。
そして、数人の使用人を雇うことにしました。
馬を飼う頭数も増えたし、お客さんも沢山来ます。
僕たちが旅に出る前に面接をして、旅の間を研修期間とする予定です。
正月の王宮襲撃関連で潰れた貴族に勤めていて、問題ない人を採用します。
家族連れの人もいるけど、うちは気にしません。
午後から、僕とスーが面接を行う予定です。
「シロたちも、また良い人か悪い人か確認するんだよね?」
「その予定だよ。年末の時と同じだね」
「分かった! 頑張るよ!」
シロたちも、またメイド服を着て面接希望者の様子を伺うそうです。
流石にノア君はやらないけど、ジョディーさんはシロと一緒にやってみるそうです。
獣人の勘で、色々と判断できそうですね。
「馬車のメンテナンスが終わったら、いよいよ帝国へ出発ですね」
「そうですね。道中の東の辺境伯領に行くのも、実は楽しみにしているんですよ」
旅も近くなると、何をしたいとかどれが楽しみとかの話題が出てきます。
帝国がどんなところか、僕もとても楽しみです。




