散歩の六百九十三話 久々の薬草採取
今日は、久々に薬草採取をすることになりました。
帝国に行くとなると、冒険者活動どころではないですよね。
なので、シロたちも朝からとてもワクワクしていました。
さっそくみんな冒険者服に着替えて、馬車に乗って冒険者ギルドに向かいました。
すると、ジョディーさんに声を掛ける子どもが。
「あっ、ねーちゃんだ!」
「あら、みんなも薬草採取なのね」
それは、以前違法な孤児院から救出された四人の子どもでした。
そっか、この子たちとジョディーさん、それにノア君も孤児院で一緒に暮らしていたんだよね。
四人も薬草採取に行くそうなので、ついでに一緒に行くことにした。
パカパカパカ。
「おー、帝国に行くんだ!」
「すごいすごい!」
馬車内で子どもたちが孤児院のメンバーに話をしていたけど、こうやってお互いに近況を話し合う事は良いですね。
そして、あっという間にいつもの王都郊外の森に到着します。
準備を整えて、薬草採取開始です。
「ふふふ、またシロが薬草の採り方を教えて……」
がさがさ、ひょこ。
「あー! またアオが薬草を採っている!」
シロが張り切って薬草の採り方を孤児院の子に教えようとしても、いつもアオが先に薬草を採っちゃうんだよね。
でも、その後はいつも通り沢山の薬草を集めていました。
何事も経験ってことで、護衛のやり方も教えています。
ちなみに、いつものアヤとアイ以外にも屋敷の護衛がついています。
というのも、国外に行く予定が決まっているのに、何かあってはというワイアットの配慮です。
シロたちが不審者を全部倒すと言っていたけど、あなた達も守られる側ってのを理解して欲しいです。
こうしてお昼前には沢山の薬草が採れたので、僕たちは冒険者ギルドに戻ります。
すると、冒険者ギルドでちょっとしたトラブルが起きました。
「わあ、沢山お金貰えたね」
「これで、みんなにお菓子買ってあげるね」
孤児院の子ども達が薬草の引取金額にほくほく顔でいて、シロ達も一緒にいたタイミングで柄の悪い連中が近づいてきました。
どう見ても、子ども達狙いですね。
アオも、すぐさまシロの頭の上にスタンバイしました。
「ははは、俺たちにちょっと金をくれねーか?」
「有り金全部くれたら、尚も良いぞ」
うん、特上の馬鹿が現れた。
よりによって、子どもからお金をたかるかな?
僕とスーも、子どもたちの側に行きます。
「「「「お金あげないもん!」」」」
「てめー、ふざけているのか?」
「ぶっ殺されたいのか?」
孤児院の子どもが声を揃えて否定したものだから、柄の悪い二人組はかなり激昂しちゃいました。
でも、よく考えて下さい。
ここは昼間とはいえ、冒険者ギルドの中です。
なので、多くの職員の目があります。
シュッ、バシッ。
「「なっ」」
「ふふふ、あなた達冒険者登録した際に他人に迷惑をかけないでと教えたはずですよね」
「「「おおー」」」
何と、悪魔族の受付のお姉さんが鞭で馬鹿二人を縛り上げてずるずると引っ張っていった。
様子を見る限り、あの受付のお姉さんが二人の冒険者登録を行ったんだ。
短期間で不正を働いたので、間違いなくこの後お説教タイムですね。
「みんなも、悪いことをしないようにね。悪いことをしたら、色々な人に怒られるよ」
「「「はーい」」」
うん、ここは目の前に良い教材が現れたと思いましょう。
孤児院の子どもたちに限らず、シロ達も良い返事をしていました。




