散歩の六百八十九話 帝国に行く準備を行います
随行員も決まりだしたので、改めて旅の準備を進める事にしました。
今度は、みんなのキチンとした時用の服を作ります。
この先偉い人に会うことも多いだろうし、何着か持っていても大丈夫ということになりました。
ついでに、ジョディーさんとノア君用のマジックバッグも購入します。
全員魔法使いなので、高額な汎用タイプを買う必要がないのはとても助かります。
ということで、いつもの御用商会に向かいました。
「そろそろ、春物と夏物もあった方が良いですわね」
「帝国に行かれますと買い物をする機会も取れないと存じますので、揃えておいた方が良いかと」
スーと商会の会長が何か話をしているけど、確かに服はある程度揃えておいた方が良いですね。
僕は大丈夫だけど、小さい子は体も大きくなったから新しい服の方が良いでしょう。
ということで、まとめての買い物タイムになりました。
ちなみに、買い物が長くならないようにとアオが色々と助言するそうです。
アヤとアイも手分けして手伝ってくれるので、きっと大丈夫でしょう。
僕は応接セットに座って、みんなの買い物が終わるまで待ちます。
「シュン様は、屋敷に残っていても良かったのではないでしょうか?」
「その、僕も一緒じゃなきゃヤダとごねられまして……」
「さようでございますか」
僕に話しかけてきた会長も思わず苦笑いしたけど、まさかノア君まで駄々をこねるとは思わなかった。
うちに馴染んできた証拠なんだけど、その代わりにダラダラとした休日は無くなりました。
「じゃあね、これと、これと、これ!」
「ホルンはこれにするの」
「ヴィヴィは、これにする!」
うちのメンバーは即決即断なので、元から時間がかからないのはとても助かります。
フラン、ホルン、ヴィヴィは一時間もかからずに買うものを全て決め終えました。
ジョディーさんとノア君も、服は決め終えて冒険に必要なものを選んでいました。
「では、これと、これと、これをお願いします」
「畏まりました」
スーも服を決め終えているけど、今度はお菓子コーナーで大人買いしていました。
あの、まだマジックバッグに大量のお菓子が余っているんですけど……
しかも、いつの間にかジョディーさんも加わってもの凄い量のお菓子を選んでいました。
まさか、二人がお菓子の購入で仲良くなるなんて思わなかったです。
こうして、なんだかんだで一時間半もあれば全員の買い物は終わりました。
うーん、まだまだ昼食まで時間はありますね。
「昼食まで、薬草採取しにいく?」
「「「いくー!」」」
シロたちも暇しているのは嫌みたいなので、みんなで馬車に乗って冒険者ギルドに向かいました。
たまには、こういう休日も良いですね。




