散歩の六百四十七話 無事に教会の修繕も終わります
今回の炊き出しは前回の大教会での炊き出しと規模が全然違うので、ある意味非常に楽でした。
そして、教会の修繕に必要な道具を僕とアオのアイテムボックスから取り出します。
「とりあえず、甘い物でも作っておくよ」
「「「いえーい!」」」
あの、皆さんテンション高くないですか?
いつものクレープを作るだけですよ。
とはいえ、やる気があるのは良いことなので、ここは頑張ってとお願いしちゃいます。
「ねーねー、シロたちはどうするの?」
「じゃあ、スーと一緒に教会内を清掃してもらおうかな?」
「「「「頑張る!」」」」
スーだけでなくアヤやアイも清掃を手伝ってくれるそうなので、シロたちも一緒に教会に入って行きました。
クレープは直ぐに出来るので、僕は風魔法を使って庭木を剪定します。
アオはいつの間にか屋根に登っていて、雨漏りの箇所をパテで穴埋めしています。
剪定が終わったら、外壁も生活魔法で綺麗にしようっと。
こうして、みんなで手分けして教会の修繕を行いました。
「す、凄い。ここまで教会が綺麗に、そして快適になるとは……」
「「「「もぐもぐもぐ」」」」
そして、三時前には教会の修繕と清掃が無事に終わり、教会の中も外も見違えるほど綺麗になりました。
シスターは啞然とするレベルでビックリしていたけど、結果的には一時しのぎになっちゃうもんね。
因みに、教会の神様の像も新しくアオが作り、ボロボロになったものは大教会へ持っていきます。
頑張った人たちは、美味しそうに僕とアオが作ったクレープを食べていました。
「お掃除は私たちも過去に行った案件ですので、道具もたくさん揃えておりますわ」
「そういえば、スーザン殿下は凄腕の冒険者でもあられましたね。お見事な腕前です」
スーとシスターも、僕の作ったクレープを食べながら綺麗になった教会を見上げていました。
屋根と外壁の隙間は全てパテで埋めて、長椅子もできる限り調節した。
ガラスも綺麗に磨き上げたので、ピッカピカになっています。
庭も綺麗に手入れされているので、これなら新年も迎えられるでしょう。
こうして全ての片づけを終え、マヤさんとセラさん以外の冒険者とはここで別れて僕たちは馬車に乗って大教会に向かいました。
「そこまでして頂いて、本当にありがたい。今まで使用していた像は、こちらで大切に預かろう」
良いタイミングで教皇猊下と落ち合う事ができ、教皇猊下も僕たちの対応に満足していた。
住民にも良い気持ちで新年を迎えて欲しいし、僕たちがそのお手伝いができれば良いと思っています。
もしかしたら、来年も教会の修繕などは行うかもしれないけど、それはそれでいいかなって思っています。




