散歩の五百九十四話 シロ先生にアオ先生
話が落ち着いたところで、今日の本題に入ります。
まずは、ヘーベル枢機卿が話を始めました。
「この度の教会の不祥事、本当に申し訳ありません。調査を行った結果、人神教関連とは別の犯罪組織と関わりがありました。人神教への調査に目がいっているのを良いことに、やりたい様にやっていた模様です」
教会も、別の犯罪組織と繋がっていると知って頭が痛いですね。
その犯罪組織については、ガンドフさんが説明してくれました。
「闇組織とは別の犯罪組織になります。新興の犯罪組織で、貴族が関わっているかは調査中となります」
「まあ、普通に考えて貴族が関与している可能性は高いだろう。引き続き調査を行い、軍と連携する様に」
「はっ」
陛下も、この新しい犯罪組織に貴族が絡んでいると思っているみたいだ。
かくいう僕も、今まで事件が発覚しなかった事を考えると貴族が絡んでいる事が高いと考えています。
「スーとシュンが事件が発覚する発端となった子どもを見てくれて助かったが、子どもを食い物にする犯罪はあってはならない。今後も、各人にあたってはその事を念頭に置いて任務にあたるように」
「「「はっ」」」
こうして会議は終わったけど、まだまだ色々な事が動きそうな気がします。
とはいえ、僕に出来る事は限られているので、対応は軍に任せましょう。
「スー、シュン、もし冒険者で怪しいものを見かけたら直ぐに連絡してくれ。時期が時期だけに、些細なことでも教えてくれると助かる」
ガンドフさんからも念押しされたけど、子どもとおかしい冒険者には気をつけよう。
そして僕達は、シロ達がいるジェフちゃんの子ども部屋に向かいました。
ガチャ。
「えーっとね、ここがこうなってこうなるんだよ」
「「「「カキカキカキ」」」」
子ども部屋では、シロとアオがフラン、ホルン、ヴィヴィ、ジェフちゃんに勉強を教えていた。
真面目にやっているのはとても良い事なんだけど、何で勉強をしているのだろうか?
その理由は、ニコニコと子ども達を見つめていたアナ様が教えてくれた。
「冒険者ギルドでシロちゃんとアオちゃんが上手に講師が出来たって聞いて、じゃあ実際にどうなのってジェフが言ったのよ。こうして、真面目に勉強してくれるのは親としてはありがたいわ」
確かに、真面目に勉強している分なら親としてもホッとするでしょうね。
こうしてシロ達は、昼食前までしっかりと勉強していました。
「はい、勉強を頑張ったご褒美よ」
「「「「「わーい」」」」」
そして、勉強を頑張ったご褒美として少し豪華な昼食がみんなに振舞われました。
シロとアオの教え方も上手だったみたいで、またジェフちゃんに教えてくれと依頼されました。




