散歩の五百九十二話 無事に大教会に送り届けます
講習が終わったら孤児院の子ども達を教会に送るのだけど、その前に市場に寄って買い物をしていきます。
全員で馬車に乗って、僕が御者をします。
パカパカパカ。
「わあ、初めて馬車に乗ったよ!」
「凄い凄い!」
四人は幌馬車タイプの馬車に乗って、かなりはしゃいでいます。
無事に冒険者活動が終わったのもあって、ホッとしているのかも。
冒険者ギルドから市場まではとても近いので、あっという間に到着しました。
「さあ、みんなにお土産を買ってあげましょうね」
「「「「はーい」」」」
スーの掛け声で、子ども達が思い思いのお土産を選んでいます。
真剣に選んでいて、とっても可愛いですね。
「すみません、これとそれとあれを……」
うん、またもやスーがお菓子を大量に購入している。
購入したお菓子は、きっと孤児院の子ども達に分けてあげると思いたい。
さり気なくアヤとアイも大量のお菓子を購入しているけど、いつも頑張ってくれているからこのくらいは大丈夫でしょう。
「シロ達は、買い物終わったかな?」
「「「「おわったー!」」」」
即決即断派のシロ達は、あっという間に買い物を終えて僕のところに戻ってきた。
そのまま、四人の子どものところに向かっていますね。
「すみません、これとこれとこれを……」
うん、スーだけでなくアヤとアイもそろそろ自重しましょうね。
子ども達の買い物も無事に終わったみたいですので、改めて馬車に乗って大教会に向かいます。
大教会に着くと、教皇猊下が僕達を待っていました。
「「「「こんにちわー!」」」」
「ほほ、元気いっぱいじゃのう。薬草採取はできたかい?」
「「「「うん!」」」」
子ども達は、教皇猊下にニコニコしながら話をしていて、教皇猊下も子ども達の頭をニコニコしながら撫でていた。
こうして子ども達が笑顔でいて、一安心なんですね。
そして教皇猊下は、僕達の方に向き直りました。
「スーザン殿下、シュン様、この度は教会の者が大変な迷惑をかけた。しかし、子ども達の側にいたのがスーザン殿下とシュン様で本当に良かった。こうして子ども達が笑顔でいるのも、お二人のお陰だと感じでおります」
「いえいえ、皆様が色々と動いて下さったお陰でもあります。子ども達の事を宜しくお願いします」
事件としては決着しているらしいけど、子ども達は新たな孤児院で生活する事になる。
色々と不安もあるだろうけど、教会側がうまくやって欲しい。
こうして、色々とあったけどスーとシロとアオの冒険者講習の講師は完了しました。
因みにスーは買ったおやつを孤児院の子ども達にも配っていたけど、買った総量の半分にも満たなかった。




