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散歩の四百七十八話 魔法の勉強の開始

 エバンさんが来てくれたお陰で、屋敷の業務もより一層回るようになりました。

 それは領内の業務においても同じで、教会も落ち着いた事もあり平穏を取り戻しました。


「旦那様、次の資料をお持ちいたしました」

「ああ、ありがとう」


 ブローカー伯爵家の家臣は、既にエバンさんの事を「旦那様」と呼んでいます。

 最初はちょっと難色を示していたエバンさんだったけど、今では普通に受け入れていました。

 現状はブローカー伯爵代行がアマンダさんなので、差別化をはかっているようです。

 保護された子ども達にも、何故か旦那様って言われていますが。


「じゃあ、これから魔法の勉強を始めましょう」

「「「はーい!」」」


 そして事件から一週間、ある程度体力が回復した子ども達に魔法の使い方を教える事にしました。

 子どもの回復力って、本当に凄いですね。

 危なくない様に、ブローカー伯爵家の庭に移動します。

 子ども達が希少種ってのもあってか、全員に魔法の適性がありました。

 子ども達は皆やる気満々だったのだが、それにはこんな理由が。


「僕の回復魔法を使えば、おねーちゃん元気になるかな……」

「きっとアマンダさんも元気になるわ。頑張りましょうね」

「うん、頑張る!」


 シロよりも少し小さいエルフ族の男の子に回復魔法の適性があり、アマンダさんを元気にしたいらしい。

 目標もできたし、他のみんなもやる気になっています。

 でも慌てずに、最初は基礎訓練から始めましょう。


「じゃあ、最初は魔力循環から始めましょうね。シロ、フラン、ホルン、皆と手を繋いで魔力循環をやってくれ」

「「「任せて!」」」


 シロ達が、子ども達の所に行って手を繋ぎます。

 魔力を流し始めると、子ども達の表情が変わりました。

 

「わあ、何かが流れてきたよ!」

「とっても暖かいね」

「凄い、凄い!」


 初めて魔力が体を流れる感覚に、子ども達は大興奮です。

 この感覚を大事にすれば、直ぐに魔法が使えるはずです。


「今日は、このままみんなで魔力循環を頑張って行いましょうね。魔法使いになる第一歩です」

「「「はーい」」」


 実際に魔力を体感したのが良かったのか、子ども達は魔力循環を早くも覚え始めていました。

 講師役のスーも、子どもの適応の早さにびっくりしています。

 でも、無理は禁物です。


「じゃあ、今日はここまでね。明日はまた別の訓練を行うよ」

「「「頑張るよー!」」」


 魔法使いの第一歩を踏み出したので、子ども達はとっても良い笑顔です。

 前向きな気持ちを持って貰って、少しでも辛い過去を乗り越えて欲しいですね。

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