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散歩の四百七十一話 シロの意外な才能

 チョキチョキ、書き書き、塗り塗り。

 チョキチョキ、書き書き、塗り塗り。


「ふう、これで完成だ。二セットあるから、皆で遊べるぞ」

「じゃあ、早速皆で遊ぶね」


 言葉かるたみたいなのができたので、シロが子ども達の所に持っていきました。


「これは?」

「「「にんじん!」」」

「じゃあ、これは?」

「「「キャベツ!」」」


 やっぱり絵があると、小さな子どももとっても分かりやすくて良いですね。

 というか、それだけシロの絵が分かりやすくて好評みたいだ。


「シロちゃんって、意外と手先が器用ですね」

「西の辺境伯領にいた時も、色々と作っていましたね」


 恐らくアオの方が絵がうまいだろうけど、子どもに上手く伝わればオッケーです。

 子ども達も楽しんでいるみたいだし、大成功ですね。

 上の子も、絵本を読んだりしています。

 この世界は識字率が低いので、簡単な読み書き計算ができるだけでも将来有望です。

 そこまでできれば、御の字ですね。


 ガチャ。


「あら、皆ここにいたのね」

「あっ、アリサ様。お帰りなさいませ」

「何だか、とっても面白そうな事をしているわね」


 もうそろそろお昼ってタイミングで、冒険者ギルドに行っていたアリサ様が部屋に入ってきました。

 直ぐに子ども達が遊んでいる言葉かるたに気がつく辺り、流石は辺境伯夫人様と言えよう。

 アリサ様は、そのまま子ども達の所に向かいました。


「へえ、大きな絵に絵の名前と頭文字が書いてあるのね。これなら、楽しく言葉を学べそうだわ」

「あのね、パパとスーお姉ちゃんとシロお姉ちゃんが作ってくれたの!」

「それは良かったわね。頑張って勉強するのよ」


 得意げにナスのカードを見せるヴィヴィの事を、アリサ様もニコリとして頭を撫でていました。

 やっぱり、言葉も楽しく覚えるのが良いよね。


「シュンさんが考案しました。お兄様も凄いと褒めてくれまして、既にお父様にも連絡したそうです」

「子ども向けの教育をするものは中々ないから、シュンにはドンドンと考えて欲しいわ」


 昔働いていた時に、会社の同僚の子どもが遊んでいたのを覚えていたんだよね。

 いくつか案があるのがあるし、この世界のレベルで作れそうなものなら影響ないかなと思っています。


「そうそう、昼食ができたから皆で食べましょう」

「「「はーい!」」」


 アリサ様がこの部屋にやってきた本来の目的を告げると、子ども達も元気よく声を上げていた。

 子ども達のだいぶ食欲が戻ってきたので、僕も一安心です。


「シュンとスーには、冒険者ギルドの調査結果を伝えるわ。と言っても、ほぼないんだけどね」


 まあ、僕達が冒険者ギルドに行った時も何も問題はなかったもんね。

 恐らく、ムホウ商会からの依頼自体も問題は無かったはずだ。


「ねーねー、早く行こう!」

「お腹すいたよ」

「パパ、皆でご飯だね」

「分かったから、引っ張るなって」

「「クスクス」」


 僕が昼食が待ち切れないフラン、ホルン、ヴィヴィに手をひかれると、アリサ様とスーはクスクスと笑っていた。

 因みに、シロは大きい子と共に真っ先に食堂に向かっていました。

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