表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
467/1076

散歩の四百六十七話 ブローカー伯爵の罪の証

 僕達は、手短にアマンダさんと話をして部屋から出ました。

 アマンダさんに、できるだけ負担をかけない為です。


「アマンダは、最低でも二週間は様子を見ないとならない。それ程の重症だ」

「そうですわね。完全に危機を脱していないので、暫く様子見が必要ですわ」


 王太子殿下とスーの表情は、とても重く感じる。

 それ程、アマンダさんの症状は重かった。

 違法奴隷として捕らえられていた子ども達の方が、まだ元気ですね。


「暫くは、おかゆや麦粥とかの流動食ですね。肉も出来るだけ煮込んだ柔らかいものや、野菜をペースト状にしたものじゃないと食べられないですね」

「流石は電撃の料理人だ。直ぐに、病人食を思いつくとは」

「そうですわね。私も治療の事で頭がいっぱいで、料理は直ぐに思いつかなかったです」


 まあ、ここは褒められていると思った方が良いですね。

 そして、応接室に戻ったタイミングで、トーリー様から衝撃的な報告がなされました。


「ただいま戻りました」

「戻りました」

「殿下、お帰りなさいませ。少々悪い報告があります」

「トーリー、何だ?」

「屋敷の裏手から、侍従の証言通りに大量の骨が出てきました」

「何と!」


 どうやら、シロ達には聞かせられなくて小声でトーリー様が僕達に報告してきました。

 アリサ様達も話を聞いているみたいで、とても悲痛な表情をしていました。

 勿論、僕達も衝撃をもって受け止めていました。


「そうか。ブローカー伯爵によって、ゴミみたいに捨てられたのか。何とも可哀想な事を。調査が終わったら、手厚く葬ってやらないといけないな」

「これによりブローカー伯爵の罪が明らかになったとはいえ、何ともやるせないものです」


 王太子殿下とトーリー様も表情は暗いけど、王太子殿下は気を引き締め直していた。


「だからこそ、私達が動かないとならない。トーリー、スー、シュン、ブローカー伯爵の所に行くぞ」

「では、私達は冒険者ギルドに向かいます。冒険者ギルドに何かないか、確認をしてきます」


 あの、またもや僕も王太子殿下と同行ですか。

 僕が王太子殿下と同行する事に、誰も何も言わないですね。


「シュンお兄ちゃん、シロ達はどうするの?」

「捕まっていた子と一緒にいてくれ。ホルンは、具合が悪い子がいたら治療してくれると助かる。アオはアマンダさんの所に行って、様子を見てくれ」

「「「「分かった!」」」」


 シロ達だからこそ、捕まっていた子の心のケアももってこいだ。

 それにアオがいれば、アマンダさんの治療も行う事ができる。

 アオも、任せろと触手をふりふりしていました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ