散歩の四百四十九話 明日の準備はばっちりです
換金も終わったので、今日はこれで解散です。
折角なので、リアーナさん達を屋敷まで送って行く事に。
パカパカパカ。
「スーさん、すみません。わざわざ屋敷まで送って下さいまして」
「リアーナさんは貴族の令嬢なのですから、歩いて帰ると誘拐の危険性もありますわ」
リアーナさんは公爵家の生粋のお嬢様だから、誘拐の危険性は大いにある。
それを王女のスーが言うのも何だけど、安全には十分に気をつけた方が良いと思うよ。
そして、馬車なので十分もあれば公爵家の屋敷前に到着です。
因みにリアーナさんがお茶でもと誘ってきたけど、僕達は明日の準備があるので丁重に断りました。
「また冒険者活動できる時は、一緒に頑張りましょうね」
「はい。私も出来る事から頑張ります」
「あまり無理をしないでね。それでは、ブローカー伯爵領から戻ってきたらまた会いましょう」
「「「ばいばーい!」」」
屋敷の前で僕達はリアーナさん達と別れて、ヴィクトリー男爵家へ向かいます。
といっても、馬車だとあっという間に到着です。
「「「ただいまー」」」
「おかえりなさい。荷物も届いているわよ」
屋敷に帰ると、セーラさんが出迎えてくれました。
既に頼んでいた荷物も届いているそうなので、後で確認をしないと。
その前に、部屋に戻って少し休みたい。
「じゃあ、着替えて休んでから荷物確認をしましょう」
「そうですね。あと、何かあった用に全員で分けておきましょうね」
もし僕とアオのアイテムボックスに全部の荷物を入れて何かがあったら大変なので、少しでもリスクを分散させます。
僕達はシロとフラン以外は魔法が主になるけど、念の為に武器も手入れしておかないと。
やる事は沢山ありますね。
「ねーねー、お菓子は?」
「少しならいいよ。半日でブローカー伯爵領まで着くけど、道中は馬車だからね」
「「やったー!」」
少々のお菓子なら問題ないが、スーみたいにお菓子専用のマジックバッグまで作るレベルは勘弁して欲しい。
現に、アオのアイテムボックスの中には旅の途中で購入した大量のお菓子が眠っている。
と言っている側から、スーはお菓子専用のマジックバッグを用意していた。
お菓子は程々に、です。
「じゃあ、部屋に戻って少し休むよ」
「「「はーい」」」
という事で、僕はシロ達を引き連れて部屋に戻ります。
流石にちょっと疲れたので、お昼寝してから作業を始めようと。
「明日出発か。まあ君達はとても強いから大丈夫だと思うが、気をつけるようにな」
夕食の際にガンドフ様から話があったけど、やっぱりスーの事が気になる様です。
僕も、スーだけでなくシロ達も怪我をしないように気をつけないと。
「荷物ありがとうございました。あの、お金まで払って貰いまして……」
「このくらいの荷物なら何も問題ない。シュンが気にする事はないぞ」
荷物の代金まで支払ってくれて、本当に感謝しています。
無事に帰ってこないとと思いながら、僕は食事を食べていました。




