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【コミカライズ化】異世界のんびり散歩旅  作者: 藤なごみ


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散歩の四百四十四話 冒険者らしい二つ名が欲しいです

 リアーナさん達の自己紹介が終わったので、僕達の自己紹介をしないと。


「初めまして。僕はシュンと申します、先程Cランクに上がったばっかりの冒険者です」

「ご丁寧にありがとうございます。実はシュンさんの事は、父から少し話を聞いていました」


 うん?

 リアーナさんが僕の事を知っていたっていうけど、スーと違って何か目立つ事はしていないはずだよ。


「実は父は商務大臣でして、昨日の王城の会議にてシュンさん達と一緒でした」

「えっ……」

「国王陛下にも堂々と意見を言っていて、中々の人物だと父は言っておりました」


 えー!

 あの会議室に、リアーナさんのお父様がいたとは。

 ヤバい、宰相と軍務大臣以外に閣僚の顔が思い出せない……

 僕はやってしまったと思い、汗がダラダラと止まりません。


「シロだよ! このスライムはアオだよ!」

「フランだよ」

「ホルンです」

「皆元気いっぱいですわね」


 よ、良かった……

 シロ達が挨拶したので、話題がずれたぞ。

 ホッと一安心だよ。


「シロとアオは、Cランクなんだよ!」

「それで、フランとホルンがDランクになったんだ!」

「まあ、皆さん凄い冒険者なんですね。うん? スライムのアオちゃんがCランク冒険者?」


 あっ、やっぱりスライムが冒険者だと知って、リアーナさん達は固まってしまいました。

 そして、追撃の如くアオがアイテムボックスから自分の冒険者カードを取り出しました。

 アオの冒険者カードを、リアーナさん達がまじまじと見ていました。


「た、確かに間違いなく冒険者カードですわね……」

「しかも、沢山のハンターの称号があります」

「王家の称号まであります。と、とんでもない冒険者であるのは間違いないです」


 まあ、これだけの冒険者って中々いないよね。

 リアーナさん達がアオの冒険者カードの記載を見て絶句するのも、僕はとても良く分かります。


「因みに、シュンは雷撃の料理人、スーは聖なる女帝、アオはチャンピオンスライムって二つ名があるわ」

「ち、ちょっとアリサ様、ここで二つ名の事を言わなくても良いじゃないですか!」

「良いじゃない。どうせ直ぐに分かるし、冒険者にとって二つ名は強さのバロメーターよ」


 スーは恥ずかしがってアリサ様に顔を真っ赤にして文句を言っているけど、スーは自分の二つ名があまり好きじゃないもんなあ。

 と思っていたら、何故かリアーナさんが僕に質問してきました。


「あの、スーさんやアオちゃんの二つ名は冒険者らしいので直ぐに分かるのですが、何故シュンさんの二つ名が料理人なんですか?」

「それはね、シュンは各辺境伯領で流行した料理を生み出した、凄腕の料理人でもあるからよ。南の辺境伯領でも、ハンバーグが流行したわ」

「あっ、ハンバーグは私も知っています。父が、是非ともその料理人を雇いたいと言っていました」


 リアーナさんは、アリサ様の返答に嬉々として喜んでいました。

 うん、リアーナさんは全く悪気はなさそうですね。

 でも、やっぱり僕は納得いかないです……


「料理人かあ、料理人……」

「シュンさんも二つ名の影響力を身をもって知って下さい」


 僕はスーにも言われて、思わずガクリとしちゃいました。

 せめて、冒険者らしい二つ名が欲しいです……

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