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散歩の四百三十七話 まさかの参戦者

 アリサ様に案内されて、僕達は屋敷の中に入りました。


「「「お家もひろーい!」」」


 ブローカー侯爵の屋敷は無駄に調度品があって狭く感じたけど、南の辺境伯家の屋敷は最低限の調度品しか置かれていないのにとても品が良く感じられる。

 そういえば、ヴィクトリー男爵家も調度品は少なかったよね。


「スー、見栄を張る貴族ほど色々と無駄な物を買い込むんだね」

「まさにそうですね。伯父様も必要な物だけを購入していました」


 王城も派手なものは置いてなかったし、贅沢をしているのは一部の貴族だけなんだ。

 応接室も質の良い調度品だけ置かれていて、派手さは控えめだった。


「ふふ、以前スーが見抜いてくれた良質な紅茶を出すわね」

「そういえば、スーが仲間に入って最初の依頼で紅茶の偽装事件がありましたね」

「ええ、しかもその業者がブローカー伯爵家に繋がっているのよ。ふふふ、どうやって落とし前をつけさせようかしら……」

「あはは……」


 スーが仲間に入っていきなりの事件だったから、僕も紅茶の件は良く覚えています。

 そして、アリサ様の話を聞くと業者が偽装してもおかしくないなと思ってしまいます。

 間違いなく、この先にあるブローカー伯爵家への立ち入りに影響しそうです。


「実は、その件で私もブローカー伯爵家に行くのよ。なので、シュン達と連携をしたいのよ」

「まさか、アリサ様もブローカー伯爵に喧嘩を売るつもりですか?」

「うふふ、やられたからにはやり返さないとね。細かい所は、スーに連絡するわ。軍にも連絡しないとね」


 うん、ブローカー伯爵家は喧嘩を売ってはいけない人に喧嘩を売ってしまったみたいだ。

 もう、僕はどうなっても知らないぞ。


「さて、面倒くさい話はこのくらいにしましょう。折角、うちのスーの事を色々と妨害していたブローカー侯爵が捕まったのですから」


 アリサ様もブローカー侯爵に対してはかなり思う所があったみたいで、かなり良い笑顔をしていた。


「うーんとね、お花見をして屋台でいっぱい食べ物を売ったよ」

「色々な所で、屋台やったね」

「まんまる焼きなら、ホルンもできるよ」

「うーん、冒険者活動じゃなくて、出店のお話ばかりね」


 うん、僕もアリサ様の呟きに賛同します。

 シロ達よ、僕達は冒険者なんですよ。

 スーも苦笑しているけど、屋台の事よりももっと冒険者らしい話をしないと。


「えっとね、悪魔とオークキングと戦ったよ。全部倒したんだよ!」

「フラン、小さかったから武道大会に出られなかったの……」

「でも、アオが武道大会優勝したよ」


 こうして、主にシロ達のお喋りを聞く形でお茶会は進んでいきました。

 シロ達は旅の道中何があったかを、実演を交えて話していました。

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