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散歩の四百三十三話 新たな目的地

 王城に戻った僕達は、応接室みたいな小さな会議室に移動しました。

 実は朝の会議はこの会議室でやる予定だったらしく、あの大会議で会議しなければ良かったと改めて思った。


「騎士団長と余裕で渡り合えるとなると、間違いなく闇組織の幹部クラスと考えるのが賢明だ。軍をブローカー伯爵家に向かうとしても、それなりの戦力を整えないとならない。何れにせよ、偵察の結果待ちになるな」


 軍務大臣とガンドフ様とトーリー様からの報告を聞いた陛下は、頭が痛い表情を見せていた。

 とはいっても、ガンドフ様と同じくらい強い人ってかなり限られる気がするぞ。


「仕方ない、シュン達を軍と同行させるしかないだろう。騎士団長は王都の防衛に専念させ、トーリー達の部隊を現地に向かわそう」

「「畏まりました」」


 陛下としてはスーを戦いに巻き込みたくないという思いもあるのだろうが、ブローカー伯爵家をどうにかするまでは致し方ないだろう。


「スー、悪いがもう少し辛抱してくれ。私も現地に行きたいのだが、王太子という立場がそれを許さないのだ」

「お兄様、ご心配ありがとうございます。こう見えてそれなりに戦いの経験をしていますので、大丈夫ですわ」


 スーの兄である王太子殿下も、スーの事が心配なのだろう。

 一年ぶりに再会したのに、また別の領地に向かわなければならないのだから。


「お父様、お兄様、提案があります。私は冒険者でもありますので、ブローカー伯爵領に先に行って情報を集めてまいります」

「冒険者としてなら、まず怪しまれないかと思います。依頼とかを確認するだけでも、街の状況は分かりますので」

「分かった、任せよう。偵察部隊とも連携させよう」


 こうして、僕達も現地に向かう事になりました。

 明日はアリサ様と会う予定だし、せっかくだから色々とアドバイスを貰おう。

 会議はこれで終わりでガンドフ様はまだまだやる事があるので、僕達だけで先に帰る事に。

 王太子妃様に預かって貰っている、フランとホルンを連れて帰らないと。

 侍従に案内されると、まさかの王太子殿下の私室に案内された。


「あら、終わったのね。お帰りなさい」

「「「おかえりー!」」」


 とととと、ぽす。


「はい、ただいま。良い子にしてたかしら?」

「「「うん!」」」


 フランとホルンは大人しく絵本を読んでいたみたいで、ジェフちゃんと一緒にスーの所に走っていった。


「王太子妃様、色々とありがとうございます。フランとホルンは迷惑をかけませんでしたか?」

「全然大丈夫よ。ジェフに絵本を読んでくれたし、旅で何があったかを楽しく話してくれたわ」


 王太子妃様がニコリとしながら返答してくれたけど、三人が仲良くしているのを見ると何も問題なかったみたいですね。


「じゃあ、今日はスーの実家に帰るぞ。近い内に会議があるだろうから、またその時に一緒に遊びなね」

「「「はーい」」」


 三人揃って良い返事をしています。

 直ぐに遊べると分かって、そんなに機嫌悪くしていないみたいですね。


「「「ばいばーい」」」

「じゃーねー」


 三人とシロは、お互いに挨拶をして帰り支度をしています。

 アオもフランとホルンに付き添っているから、忘れ物は大丈夫ですね。


「王太子妃様、これで失礼します」

「お義姉様、また来ますわ」

「ええ、何時でも遊びに来て頂戴ね」


 こうして、僕達は王城からの帰路につきました。

 屋敷に帰ったら、直ぐに色々と準備をしないといけないね。

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