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散歩の三百五十三話 合同結婚式が始まります

「みなさん、お待たせしました。いよいよ合同結婚式を始めます」

「「「うおー!」」」


 司会のお姉さんが合同結婚式が始まるって言った途端、街の人は大盛り上がりです。

 お酒を飲んでいるのもあるけど、この街の人々は本当にノリが良いなあ。

 僕は思わず苦笑しながら、舞台袖でトリアさんと一緒に合同結婚式の進捗を見守ります。


「では最初はこのカップルです。既に一緒に暮らして二十年、一緒にパン屋さんで働いていた主人とおかみさんだ!」

「「「ヒューヒュー」」」


 最初に舞台袖から出てきたのは、中年のクマ獣人の夫婦です。

 始めたパン屋さんが大繁盛して常に忙しくて、結婚式を挙げられなかったそうです。

 確かに、こういうパターンで結婚式を挙げられない人はいそうですね。


「続いては、この度めでたくプロポーズに成功した冒険者カップルです」

「「「かっこいいぞ!」」」


 続いての登場は、僕よりも少し年齢が上の冒険者カップルです。

 二人とも犬獣人で、とっても幸せそうな顔をしています。

 冒険者も稼げる人は独身が多いらしいですが、この冒険者カップルはある程度稼げる様になった所で結婚を決めたそうです。


「三組目は、守備兵と治療担当の教会のシスターです」

「「「上手いことやりやがって」」」


 三組目は、トラ獣人の守備兵と人族のシスターです。

 どうも守備兵が怪我をしてシスターが献身的に介護をしていたら、二人の間に愛が芽生えたらしいですね。

 狙ってやった訳じゃないけど、周りの人からしたら羨ましいんだろう。


「四組目は、冒険者とギルドの受付嬢のカップルです。人気受付嬢を射止めたのは、何とまだ冒険者になりたての男性だ」

「「「ぐぞー」」」


 おお、今度は主に男性冒険者が涙を流しているけど、確かにあのうさ耳獣人の女性はスタイルも抜群で人気もありそうです。

 男性冒険者の方は見た目は悪魔族みたいだけど、何だか可愛らしくて守ってあげたい雰囲気です。

 ガチムチの冒険者よりも、庇護欲にかられる相手を選んだんですね。

 号泣している男性冒険者も、しっかりと祝ってあげないと。


「五組目は、教会の若い助祭と女性守備兵です。三組目と逆のパターンですね」

「「「いーぞー」」」


 五組目は、姉さん女房みたいですね。

 ちょっと恥ずかしそうにしているネズミ獣人のお姉さんに、天使族の助祭が付き添っています。

 でも、天使族の助祭がお姉さんをリードしているみたいですね。

 うーん、やはり人族以外が多いのか、カップルの組み合わせもバラバラですね。

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